ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。
今年の旅も残りわずか
今年最後の車中泊旅も早くも2日目の夜。日本海の絶景露天風呂で、沈む夕日と共に1年の垢を落とすことができました。
いつもは子どもと一緒にお風呂に入るのですが、今日は奥さんが2人の子どもと一緒にお風呂に入ってくれているので、ひと足早く上がって車に戻り、ルーフテントの準備と晩ご飯の支度をしておくことにします。
振り返れば今年は11回の車中泊旅に出かけ、合計19泊、旅の延べ日数は30日となりました。
今年、旅に使った費用は年間約20万円ほど。
SL山やまぐち号の旅とか、ところどころ豪華な旅もしましたが、全体的には旅の費用が抑えられるのが車中泊の良さの一つです。食事、交通費、お風呂、お土産、その他滞在費まで全て含めて、1日1万円で家族4人が楽しめるんですから。
そして、何より家族で濃密な時間が過ごせるというのが、車中泊旅の一番の魅力なのです。
さて、そろそろ晩ご飯の支度ができました。
温泉まで奥さんと子どもたちを迎えに行くことにしましょうか。
今夜の車内ご飯は
車内を食事モードにするときは、ハイエースの後部シートを倒して板を置き、食事テーブルとして利用しています。最近、夕食と朝食はこのスタイルで食べることが多くなりました。
その方が車内が広く使え、冷蔵庫もすぐ近くにあるので冷蔵庫の出し入れも容易で何かと便利なのです。
以前はリビングに簡易テーブルを出して、後ろで食べることが多かったのですが、家族4人で後ろでテーブルを囲んで食べるのは子どもの成長につれて少し狭くなってきたので、サッと簡単に済ませられるお昼ご飯のときだけ、後ろで食べるようになりました。昼間は後部シートを倒したり起こしたりが面倒なので、後ろでさっと済ますパターンが多いです。
そんな風にシチュエーションに合わせて自由に変えられるのが、ハイエースバンライフのいいところです。
今夜は後部シートのテーブルをはさんで、エンジンカバーに私が座り、奥さんと子どもたちは後ろのリビングに座ります。子どもたちはその時の気分で前の方にきて私と一緒に座ったり、いろいろです。
さて、今夜の晩ご飯のメニュー。
炊きたての羽釜炊きご飯にひじきの素を混ぜて、ひじき混ぜご飯を作りました。それから野菜の水煮を利用してお鍋で豚汁うどんを作りました。野菜の水煮はおみそ汁や鍋の具材として重宝するのでおすすめです。常温で長期保存できるのも助かります。
あとはまるさんビーチマートで買い込んできた新鮮魚介のフライです。今日はタラのフライとエビのフライにしました。
子どもたちも魚介のフライが気に入ったみたいでした。
ひじきご飯とお鍋が少しずつ余りました。ひじきご飯はラップに包んでおにぎりにしておきましょう。お鍋も明日の朝ごはんのスープ代わりにそのまま置いておくことにします。
ご飯がすんだら食後の食器洗いです。
うちは自作の簡易ギャレーを積んであるので車内で洗い物ができます。さすがに家のようにジャブジャブ水を流すことはできませんから、先にウェットシートで食器の汚れを拭きとってから、水洗いしていきます。よほどの油汚れでなければ洗剤は使いません。水洗いもできるだけ水を節約して、すすぎ水は次の食器へ使い回していき、下すすぎを一巡してから水を捨て、もう一度仕上げすすぎをします。
こうすればコップ2杯分くらいの水で食器洗いができます。
簡易ギャレーは15リットルの水タンクを床下に設置して、電池式の灯油ポンプを改造して水栓からシンクに水が出るようにしています。15リットルで3泊4日くらいは十分足ります。
基本的に歯磨き、洗面、手洗い、食器洗いなどで、ギャレーの水はそのままでは飲みません。調理で使う場合は必ず沸騰して使っています。
これ以外に2リットルの保温ポットにお湯を沸かして家から持っていくのと、足が汚れたときの洗い用に2リットルのペットボトルに水を入れて床下に積んであります。これはうちの奥さんのアイデアなんですが、なかなか旅先で重宝しますよ。
この他にお茶やジュースなども何本か積んであるので、車内の水分量は23〜25リットルくらいになりますね。
以前はそのつどコンビニに寄ったりしていたのですが、コンビニに寄るとどうしても余計な買い物をして細かい出費が積もりますから、最近はなるべくコンビニに寄らないように注意しています。
子どもたちはコンビニ大好きなんですけどね。
さて、今夜も私はルーフテントで就寝です。
ハイエースで車中泊、といいながら実際は屋根の上ですから車上泊ですね。
地上2mの屋根の上の小さなテント。ただそれだけのことなのに、地面にテントを張って寝るのとは全く違う感覚です。
テントに入ると、海から潮騒が聞こえてきました。今夜は波の音をBGMに静かに眠れそうです。
そうそう、ルーフテントに泊まって初めて分かったのですが、車の中と車の上に別れていても、車内で奥さんや子どもたちが動くとサスペンションを介して屋根の上にも伝わってきます。屋根とキャリアの間には空間が空いていますが、横になると車内の話し声もかすかに聞こえます。
これなら孤独にならずに済みそうです。
試しにテントの床をコンコンとしてみると、すぐ子どもたちからコンコンと返ってきました。
「パパ何〜?」
「いや、ちょっと呼んでみただけ。」
「そろそろ寝なあかんよ〜。」
「はい、分かった〜。おやすみなさーい!」と屋根ごしに会話もちゃんと成り立ちます。
これなら一人でも寂しくありません(笑)
北陸の旅3日目
1年で最も日が登るのが遅い今の時期、しかも越前海岸は東に山を抱えているので、朝7時半を過ぎてもテントの中はまだ薄暗いままです。
今朝はお腹を空かせた子どもたちの方が先に目を覚ましました。
こうして北陸の旅3日目、最後の朝がはじまりました。
家から沸かして持ってきたポットのお湯が半分ほど残っています。フタを開けてみるとまだ湯気が上がります。サーモスの保温ポットは本当に保温性能に優れていると思います。
3日目になると、さすがに多少沸かし直しは必要ですが、冷たい水から沸かすより断然早いです。
沸かし直したお湯を再びポットに入れ、朝のコーヒーを淹れました。残りのお湯はお昼ご飯のカップ麺に残しておきましょう。
ちなみに保温ポットのお湯を長持ちさせるコツは、沸かしたお湯を入れてしばらくポット内を温めてから、もう一度お湯を沸かして入れ直すことです。こうすることで2重になっているポットの層を温めることができ、お湯が冷めにくくなるのです。
これは本当にかなり違いますから、ぜひお試しください。
ゆうべのお鍋の残りとひじきおにぎり、パン、サラダなどの朝食メニューを済ませ、奥さんの身支度の間、子どもたちと道の駅へ遊びに行きました。巨大な水槽の魚を見たり、越前のパンフレットをもらって面白そうな場所を探したりして過ごします。
上の子が、「ここへ行ってみたい」とパンフレットを指さしました。
見ると、「陶の谷」(すえのたに)という廃駅跡でした。なかなか渋いリクエストです。
「よし、じゃあそこに行ってみよう。
その前にカニやお魚を買って、それから海岸で少し遊んで行こうね。」
今日の予定が決まりました。
そろそろ身支度の整った奥さんと合流して出発しましょう。
地元の海の幸をたくさん買い込む
まずは道の駅の中にある海産物コーナーを覗いてみました。「まるさんビーチマート」の方でもカニを売っていますが、そちらは高級越前がにが中心で、手ごろなカニに関しては道の駅の方がおすすめです。かなり大ぶりのズワイガニが1杯1000円でした。
他には大きな甘エビがたっぷり入って1盛500円、それから、今朝上ったばかりという「ガサエビ」も1盛500円でした。
ガザエビはガスエビとも言われ、地元の漁師さんの間では幻のエビと言われているそうです。というのもガサエビはとても痛みが早いため市場にあまり出回らないんだとか。その味は甘エビよりねっとりして甘みがありこちらの方が断然美味しいんです。殻の色は甘エビより少し白っぽい感じで、見た目は正直あまり良くありませんが、味は甘エビより濃厚で食べ応えがあります。ミソがたっぷりなので、頭を使ってダシをとると美味しいパスタができそうですね。
道の駅からまるさんビーチマートに移動して、さらに海の幸を買い込みます。
30センチはある肉厚のカレイの干物が680円で手に入りました。
それから、朝獲れのカワハギも1尾300円。朝獲れなら今晩持ち帰ってさばけばカワハギの肝も楽しめそうです。
カワハギは痛みが早いので、肝は地元でしか味わうことができないんです。カワハギの肝と醤油を混ぜた肝醤油でカワハギの刺身を食べたことはありますか?
これは本当〜に美味しいですよ。
このカワハギと出会えただけでも今回の北陸の旅にきた甲斐がありました。
あとは、地元産の乾燥わかめ。これも今まで食べたことがないような肉厚のわかめで、ここでしか買えない貴重な品の一つです。1袋1000円と少し高いのですが、いつも置いてるわけではないので、見つけたときは必ず買います。
あとは、今日ノお昼ごはん用にまた魚とエビのフライを買いました。
子どもたちもすっかりここのフライのファンになったみたいです。
今回もいい買い物ができました。
冷蔵庫の中の食材をソフトクーラーバッグに移し替えて、買い込んだカニや魚介を冷蔵庫にしまいます。18リットルの冷蔵庫がほぼ満杯になりました。
温度設定をマイナス3℃にしておきます。これなら家までパーシャル状態で保存できるでしょう。
買い物を終えた私たちは、まるさんビーチマートからすぐ道の下にある海岸に降りて行き、しばらく海岸で遊びました。
子どもたちはまだ海と琵琶湖の違いを理解していません。
それがどちらだったとしても、子どもたちは波打ち際に寄せる波と遊んだり、貝殻を探したり、浜に打ち上げられた流木やいろんなガラクタを見つけたりするのが大好きです。
それにしても浜には無数のゴミが打ち上げられていました。その大半はペットボトルやプラスチックゴミです。ラベルはどれも中国語やハングル文字。日本海を渡って大陸から流れ着いたものたちです。
これが朽ちてマイクロファイバーとなり、食物連鎖で最終的には私たちの口に入ると考えると、他人事とは思えなくなってきます。
けれど、このゴミを日本人が集めたとしても問題の解決にはならないんですよね。
ペットボトルが流通し消費される世の中の仕組みをやめない限り、西の方からゴミは流れて来続けるんです。
子どもたちと遊びながら、そんな事を考えていました。
ひとしきり海で遊んだ私たちは、長男のリクエスト「陶の谷」廃駅跡に行ってみることにしました。
陶の谷(すえのたに)駅は、かつての福井電鉄鯖浦線の駅だった廃駅跡で、越前町の指定文化財になっているそうです。
このあたりは琵琶法師の蝉丸が晩年を過ごした場所だそうで、近くには蝉丸の墓もありました。日本の原風景を感じるのどかな初冬の里山の景色が広がっていました。
華やかな観光地ではないですが、子どものリクエストのおかげでいい場所に来ることができました。
少しお腹が空いてきた私たちは、ここで車内ご飯にすることにしました。
買ってきた魚介のフライと、カップ麺を2つ、あとは適当に。朝に沸かし直したお湯でカップ麺2つとコーヒーを淹れるとちょうど空になりました。
食べ物屋さんなど何もない山あいの廃駅で、温かいカップ麺と新鮮な魚介のフライ。
なかなかリッチなお昼ごはんになりました。
このあと、蝉丸のお墓に寄って手を合わせてから、私たちは帰路につきました。
今回の車中泊旅は往復とも高速は使わず、全て下道でした。旅の費用は2泊3日で28000円。そのうち海産物と日本海の地酒が合計約8000円なので、実質的な費用は20000円ほどでした。
帰って早速カワハギをさばき、ピンク色の綺麗な肝で肝醤油を作ってお刺身でいただきました。そして、甘エビと幻のガサエビとの食べ比べ。
今年最後の車中泊旅をしめくくるのにふさわしい、最高に贅沢な旅の思い出となりました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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