ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

車中泊に役立つ電気の話しその2 サブバッテリー




ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は、前回に続いて車中泊に役立つ電気のお話しです。あくまで素人の私がいろいろ調べたり経験したレベルの話しなので、間違っているところがあれば是非教えていただきたいと思います。

今回はサブバッテリーについて

いや、私も初めはサブバッテリーにしようと思っていたんですよ。
サブバッテリーを2つくらい積んで、走行充電器と、電圧計と、接続ケーブルと、それからインバーターも買って自分で配線してやろうと思って、実際に計画まではしてみたんです。


でもどう考えても、バッテリーの性能と取り出せる電力量と持続時間が読めなかったんです。そして、いざ旅に出てしまったらあとは自分を頼るしかないという状況で、サブバッテリーの余力を考えながら、子どもたちの世話もしながらとなると、とても旅を楽しめる気がしなかったんですね。

いわゆる鉛バッテリーには、普通の自動車のバッテリーとディープサイクルバッテリーの2種類あるのは知っていました。ただ、その能力の違いというか、使われ方の違いは、あまりきちんと理解していませんでした。

ここでバッテリーの性能を表す言葉として、「5時間率」とか「20時間率」というのを初めて知ったわけです。はじめは「なんのこっちゃ?」という感じでしたが、「5時間率」というのは、バッテリーから5時間かけて取り出せる電気のことをいい、一方、20時間率は20時間かけてゆっくり取り出せる電気のことを言います。5時間率のほうがより短時間で電気を消費されるため、バッテリーにとっては5時間率のほうがより厳しい基準ということになります。


通常自動車に積まれているバッテリーはセルモーターを回すのが一番の役割で、大電流を一気に消費するのに使われるだけあって、その性能は通常「5時間率」を用いて表わされます。
一方、ディープサイクルバッテリーの方は「20時間率」を用いて表されることが多く、こちらは比較的小さな電力を長時間かけて取り出すのに向いており、繰り返し充放電に耐えられるのが特徴です。その分、大電流を使うと、思ったより早くバッテリーが尽きてしまいます。

ディープサイクルバッテリーの電力量

繰り返しの充放電が可能で、車中泊やキャンピングカーなどのサブバッテリーシステムによく使われるディープサイクルバッテリーですが、実際に使える電力はどれくらいなのでしょう?

たとえばここに100Ah(20HR)という表示の新品ディープサイクルバッテリーがあるとします。(20HR)というのは20時間率の基準で表示されているという意味で、この場合、「20時間かけてゆっくり使った場合、合計100Ah(アンペア×時間、つまり1200ワット)の電気が取り出せますよ」という意味になります。「20時間かけて」というところがミソで、これをより詳細に表すと、「満充電の状態で13.5ボルトくらいあるバッテリーから少しずつ電気を使っていくと、電気の消費につれて少しずつ電圧が下がっていき、20時間使い続けると電圧が10.5ボルトまで下がり、それ以上は電気が取り出せなくなりますよ」ということになります。その場合に取り出せる電流の総量が100Aなので、20時間で割ると1時間当たり5Aになります。5アンペア×12ボルト=60ワットですね。つまり60ワットの裸電球を1つだけ繋いで、ずっと照らし続けると、20時間使うことができることになります。


ただ、これはあくまで60ワットの裸電球を照らし続けた場合の話であり、例えば電子レンジや炊飯器のような大きな電力の機器を使った場合は全く話しが違ってきます。100Ahというのは単純に考えれば1200ワットの機器が1時間使えるという意味なのですが、単純にそうはなりません。20時間率のバッテリーは、あくまでバッテリーの電圧が20時間かけて10.5ボルトに下がるという状況を想定しているので、一気に1200ワットの電子レンジなどを使ったら、一気に電圧が低下して、おそらく30分もたずに放電してしまうでしょう。

バッテリーは過放電によって著しくバッテリーが劣化することを防ぐために、電圧が一定まで下がるとそれ以上放電しないように制御がかかります。大電流を消費した場合はさらに通常より早く制御がかかってしまうので、思ったほど電気が取り出せないということが起こります。通常は、満充電から6割ほどしか使えないようです。

直流から交流への変換効率

さて、ディープサイクルバッテリーの充放電のクセというか、使い方による消耗の違いについてみてきましたが、次はバッテリーの電気を交流電源に変換する際の「変換効率」について考えてみたいと思います。
バッテリーはよくご存じのように直流です。自家用車は12ボルトの直流ですね。家電製品を使う場合、シガーソケットから12ボルトのまま使う方法と、DC-ACコンバータを介して12ボルト直流から100ボルト交流に変換して使う場合の2通りが考えられます。(実際には12ボルトから100ボルト交流に変換したものを、再び機器の手前でACアダプターで直流に変換して使う電化製品もありますから、そう考えると3通りになりますね)

この直流から交流への変換、あるいは、直流から交流に換えてさらに直流に変換、という「変換」の時点でどうしても電気的なロスが生じます。ACアダプターを触るとうっすら熱を帯びているような時がありますが、まさにあれは変換によって熱が発生し、それが電気的なロスになっている証拠です。


家のコンセントではほとんど意識すらしませんが、サブバッテリーの場合、この変換効率はすなわち使える電力の目減りを意味します。
DC-ACコンバータの性能にもよりますが、最低でも2割はロスしていると思います。
下手すると3割4割という場合もあるかもしれません。直流を交流に変換し、さらにACアダプターで直流に変換する場合にはここでもまたロスが生じますから、勿体ないったらありませんね。

100Ahのバッテリーの場合、理論上は1200ワットが1時間使えるわけですが、先ほど述べたように放電制御で実際に使える電力は6割程度とすると1200ワット×60%=720ワット、さらにコンバータでの変換効率を8割とすると720ワット×80%=576ワット。
実際にはこれくらいなんですね。

サブバッテリーの魅力の一つである電子レンジなどの使用を考えると、さらに消耗は早くなり、下手すると500ワットくらいしか使えないという可能性もあります。

そして、さらに一番厄介なのが、サブバッテリーでは「あとどれくらい使えるのか?」が読みづらいという点にあります。
次回、このことについて引き続き考えてみたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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