ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

車中泊に役立つ電気の話しその4 リチウムイオンバッテリー




ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は、リチウムイオンバッテリーについて考えてみたいと思います。
船舶などでも利用されるヘビーデューティなサブバッテリーに対して、最近はメンテナンスが楽で手軽に使えるリチウムイオンを使ったポータブル電源がよく出回るようになってきています。これまでディープサイクルバッテリーについてみてきましたが、ここからはリチウムイオンを使ったポータブル電源の特徴について見ていきましょう。

特徴①オールインワンの手軽さ

サブバッテリーシステムでは「鉛バッテリー」本体の他に「走行充電器」「電圧計」などが必要になります。バッテリーそのものが25kg~30kgと重いうえにこれらの付属機器を含めるとかなりの場所と重量になります。車中泊やキャンピングカーでの使用に耐えるにはバッテリーを2台か3台積んでおく必要があり、下手をすると総重量100kgくらいになります。
これに対して、リチウムイオンのポータブル電源は使える電力量あたりの重量で考えると、おそらくサブバッテリーの半分から1/3以下です。500Whクラスのポータブル電源で重さ10kg程度でしょうか。この1台の中に、充電のための装置や残量を知るためのインディケータなどがすべてオールインワンになっているので、ポータブル電源1台ですべてが済みます。ポータブル電源の形状もさまざまですが、各社工夫を凝らして、車内での使い勝手や置き場所に利便性を考慮したスタイルのものが出回っています。軽量コンパクトなうえに、電源の取り出しもACコンセントだけでなく、シガーソケットやUSBの取り出しなど沢山のインターフェイスを備えているので、変換ケーブルを別に用意する必要もありません。こういったことがさらにポータブル電源の手軽さにつながっていると思います。

特徴②価格帯と消費電力

現在400Wh~500Whくらいのポータブル電源が市場の中心を占めていますが、その価格帯はおおむね4万円台~6万円くらいといったところでしょう。今後さらにリチウムイオンバッテリーの性能と価格帯が安定してくれば、今よりもっと手に入れやすくなってくると思います。
実際に車中泊で使っていて感じるのは、電子レンジや電気ポットなど消費電力の大きい家電製品が使えるサブバッテリーに対して、ポータブル電源では最大消費電力500ワット程度のものが大半で、電子レンジなど消費電力の大きな製品は使えません。ここが、現段階でのウイークポイントの一つといえるでしょう。

最大消費電力が1000ワット~1200ワットまで使える大容量のポータブル電源も少しずつ出回ってきています。現在、1000Whのポータブル電源で15~17万円くらいしています。以前は30万とか40万していたことを考えると、安くなりつつあるとは思いますが、最初の1台として17万円はやはり購入に勇気がいると思います。

うちの場合、スアオキG500という6万円ほどのポータブル電源を最初に1台購入し、1年後にもう1台同じものを買い足して、現在2台を併用しています。今から思えば、思い切って最初から1000Wh程度のものを1台買っておくべきだったかな?と少し後悔しています。
なぜなら、500Whのものを2台並べてもしょせん最大使用量は500Wまでで、2つ足せば1000Wの家電製品が使えるというわけではないんです。まあ、電子レンジを車に積んで車中泊するほどハイエースは広くありませんから電子レンジは置いておくとしても、せめて電気ポットが使えると車内でお湯を沸かすのがずいぶん楽だろうなとは思います。コンロでお湯を沸かす手間を考えると、ティファールの電気ポットならものの5分でお湯が沸きますから、大きな電力の電源があったら便利だろうなあ。。。とは思いますが、実際に電気ポットでお湯を沸かすとどうなるでしょう?
1000ワットを5分使うということは電力量としては80Whほど消費するわけですから、これを1日3回使うと240Wh、つまり全電力の1/4をお湯だけで消費してしまうことになります。この消費電力をソーラーで充電するには、晴れた晴天でも3時間以上かかります。
持続的な電力消費として冷蔵庫の利用が考えられますが、こちらは平均すると1時間あたり15W程度なので24時間で400W程度消費します。お湯を3回と冷蔵庫の使用だけで24時間で650W消費。1000Wのバッテリーなら丸1日使っても空になることはありませんが、使った分を翌日の日中にソーラーパネルあるいは走行充電で補ってやる必要があります。前述したように走行充電はあまりあてにできませんから、ソーラー充電で考えてみましょう。
うちは100Wソーラーパネルを2枚つないでいます。これで真夏で最大150W、冬場だと晴天で85W程度の発電量です。夏場なら5時間もあれば満タンに充電可能ですが、冬場の場合は85W×8時間で680W。ほぼ1日中晴れていた場合には何とか満タンにできそうな感じです。
つまり、このことから分かるのは、ソーラーパネルで1日に発電できる電気量をその日1日に使える電気と思っておくことが電気の収支を考えるうえで大切だということです。いくら大きなポータブル電源を導入しても、日々の発電量が少なければ徐々に電源は目減りしていき、やがて残量が空になってしまうのです。ポータブル電源を選ぶ際には、同時に、どれくらい発電して補えるのかを考えておくことが大切ということです。

特徴③深放電と変換効率

ディープサイクルバッテリーは実容量のおよそ6割くらいまでしか使えず、また直流から交流への変換時にロスが生じます。ではポータブル電源の場合はどうでしょう?
ポータブル電源も完全に電池残量がゼロになるまで使うことはできません。次の充電に備えて、多少の余力を残してバッテリーが切れる仕組みになっています。ただ、ポータブル電源の場合は残量1割くらいまで使うことができ、つまり電池の効率としては90%程度使えることになります。そのように深放電ができるというのがリチウムイオンバッテリーの特徴の一つです。
次にポータブル電源の変換効率について考えてみましょう。ポータブル電源も鉛バッテリーと同じように直流を交流に変換する際にロスが発生します。この変換ロスは実はポータブル電源の種類(メーカー)によってかなり異なってきます。そして、この変換効率の値、メーカーによって公表しているところと公表していないところがあるようです。なので、ポータブル電源選びをする際は、単にカタログ上の電気容量(〇〇Wh)だけに惑わされず、DC-ACの変換効率がどれくらいかを調べることをおすすめします。変換効率80%なら十分合格水準です。中には60%台のものもあるようです。仮に実容量600Whと書かれていても、深放電90%、変換効率60%なら実際に使える電気は324Whしかありません。これは要チェックポイントです。

ちなみにスアオキG500は深放電90%、変換効率90%程度なので、405Wは使える計算になります。

うちは、現在これを2台ハイエースに積んで、100wのソーラーパネル2枚で運用しています。


もし、もっと大容量のポータブル電源を選ぶならこちらです。

※現在は楽天のサイトしか販売されていないようです。


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