ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

車中泊おすすめスポット〜越前編





ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回はわが家のおすすめ車中泊スポットの一つ、越前エリアをご紹介したいと思います。

実は身近な越前エリア

福井県は西は若狭湾から東は東尋坊までずっと海に面しており、内陸側は京都、滋賀、岐阜、石川の4県と接する横に長い県です。
越前はそんな福井のほぼ中央部に位置し、敦賀から北東へ車で30分ほどの場所にあります。
何となく越前という言葉から新潟の越後や上越と重なり、すごく遠い場所という感じがしますが、京都から下道でも3時間ほどでいける場所なんですね。

車中泊でのんびり周るにはとてもおすすめの場所です。


そんな越前エリアへのアクセスは、北陸道を使う方法が一般的かとは思いますが、国道8号が基幹道路として整備されていて走りやすい道ですし、海沿いのしおかぜライン(無料)もなかなか走りやすい快適な道路ですから、高速を使わずのんびり下道で行くのがおすすめです。
また、下道でいくと途中色んな立ち寄りスポットがあり、そういう場所にふらっと寄ってみると今まで気づかなかった新鮮な発見があったりします。


「越前」には越前市と越前町があって、それぞれ別の市町村です。また鯖江や武生、今庄あたりも広い意味で越前エリアに属します。


越前というと何となく海沿いをイメージしますが、日本海に面した越前海岸エリアの他に、海から立ち上がる山々を越えた内陸側に国道が通っていて、この道に沿って今庄、武生、鯖江と、越前の町並みが続いていきます。

北陸地方への入口 今庄

今庄は南越前町に位置し、かつては今庄町だったものが南越前町になりました。このあたりはかつて滋賀県から敦賀を経て福井県へと結ぶ旧北陸線があり、かなりの急勾配区間で、D51など蒸気機関車が峠を越えるのに大変苦労した区間だったそうです。
今庄はそんな峠越えの宿場町で、蒸気機関車は今庄駅で給水タンクに水を補給するためしばらく待ち時間があり、その間に乗客たちは駅で温かいそばをすすったそうです。それが今でもこのあたりの名物になっている今庄そばです。

敦賀から今庄を経て武生に続く国道476号線は、昔の北陸線の路線が国道として使われていて、蒸気機関車が走り抜けたトンネルが今も一部国道のトンネルとして使われています。

国道に沿って、古い鉄道跡やトンネル群が残され、文化遺産として見学することができます。

レンガをさまざまな並び方に組み合わせて精巧に作られ他トンネルの壁は蒸気機関車が吐き出した煙で黒く煤けていて、トンネルの中を歩くと今でも石炭の匂いがして、昭和初期にタイムスリップしたような気持ちになります。


敦賀から峠を越えて今庄に入ると、今庄駅をこえてすぐ「今庄サイクリングターミナル」があり、D51が常設展示されています。
ここ、今庄サイクリングターミナルは日帰り入浴ができる町営の宿泊施設です。
もちろん宿泊もできますが、日帰り入浴施設として利用する方が多いようです。
サイクリングターミナルというだけあって、自転車のレンタルもあり、今庄周辺を自転車で散策することができます。周辺にはそば打ち体験ができるそば道場などもありますから、時間があれば是非蕎麦打ちを体験してみてください。


文学と芸術の香り 武生〜鯖江

敦賀から今庄はかなり勾配のきつい峠越えでしたが、今庄から先は平坦でほぼまっすぐの街道となります。いわゆる地方の3ケタ国道ですが、信号が少ないので車の流れはスムーズで、武生市内までそう時間はかかりません。


武生市。「たけふ」と読みます。あまり馴染みのない名前ですが、ここはある2人の有名な絵本作家の生まれ故郷なんですね。誰だか分かるでしょうか?

1人は「だるまちゃんとかみなりちゃん」などで有名な、かこさとしさん。
そして、もう1人はあの「いわさきちひろ」さんです。
この2人が同じ生まれ故郷だったとは知りませんでした。いわさきちひろさんに関しては、ちひろさんのお母さんが武生に里帰り出産をしたそうです。
ちひろさん自身は東京や長野県などに暮らしたので、それぞれの場所にちひろ美術館がありますね。

武生市内には、この2人のそれぞれの記念館があり、見学することができます。

また武生の中心部にはかこさとしさん監修の総合公園があり、楽しい遊具が沢山あって、子どもたちの人気スポットになっています。
この公園は24時間開放されていてトイレもあるので車中泊も可能です。私たちもここで何度か車中泊させてもらいました。
朝起きたら目の前に広々した公園があって、子どもたちは大喜びです。
ここはなか中おすすめの車中泊スポットです。公園の中にスタバもあるので、朝一番に美味しいコーヒーが飲めますね。


さて、もう1人越前にゆかりのある人物をご紹介したいと思います。
その名は「蝉丸」せみまる。

「これやこのゆくもかえるも別れては、知るも知らぬも逢坂の関」

という百人一首の歌の作者で、坊主頭の独特の風貌で、ご存知の方も多いと思います。
琵琶弾きの名手で生まれつき盲目だった蝉丸。
ここ武生からそう遠くない、越前町の陶の谷(すえのたに)という場所に、蝉丸のお墓があります。周りを山々に囲まれた、のどかな日本の里山が広がる集落のちょうど真ん中にひっそりとお墓が立っています。各地を流浪した蝉丸が晩年をこの地で過ごし、本人の遺言でここにお墓が建てられたそうです。

その生い立ちや生涯はほとんど知られていない蝉丸ですが、百人一首のあの句だけみてもタダ者ではないことがわかります。


滋賀県大津市の逢坂には蝉丸神社があります。
そこに祀られているのは塞の神、猿田彦、豊玉姫など、いずれも古代出雲と関係ある神々ばかりです。もしかすると、蝉丸は出雲びとの1人だったのではないか?という気がしてきます。


蝉丸は醍醐天皇の系譜をもつという伝説もありますが、蝉丸が生きた平安時代前期は、大和朝廷はまだまだ国を治めるには不安定でいびつな構造の上に成り立っていたと思われますし、それ以前にあった古代出雲王国との関係もきっと一筋縄ではいかない複雑なものだったことでしょう。
もしかすると蝉丸は、時代の2つのイデオロギーのはざまに翻弄され、各地を流浪するという生き方を自ら選んだのではないでしょうか?

いや、これは私の勝手な妄想に過ぎません。




さて、武生を過ぎて更に福井に向けて進むと次は鯖江市に入っていきます。
鯖江は国産眼鏡の産地として有名ですね。
なぜ鯖江で眼鏡が盛んに作られるようになったのか?
そんな歴史を知ることができるのが、鯖江めがねミュージアムです。
ここは入館無料なので、鯖江に行ったら是非立ち寄ってみてください。
昔の眼鏡製造の工程や、鯖江が世界に誇るめがね作りの職人技を知ることができます。

雪深い北陸地方では冬場は農業ができなかったため、農閑期の収入源になるようにと鯖江でめがね作りが始まったそうです。

鯖江での車中泊におすすめの停泊スポットは、道の駅「西山公園」です。公園の駐車場を道の駅として開放していて、公園の中には無料の動物園があります。敷地の奥に向かって細長い駐車場で、手前の方は比較的車の出入りが多いので、トイレからは少し離れますが、一番奥の方に停める方が夜間静かに眠れると思います。


道の駅から車で5分ほどのところに「越の湯」という入浴施設があります。入浴料は大人650円、小学生260円、乳幼児100円でした。7:00〜夜中1:00まで営業しているそうです。


海の幸の宝庫 越前海岸

さて、これまで越前の内陸エリアをご紹介してきましたが、最後に越前海岸エリアをご紹介しましょう。
越前といえばやはり越前海岸が有名ですね。
車中泊で越前海岸に泊まる場合、うちがよく利用するのはその名も「道の駅越前」。越前海岸に面した道の駅で、日本海の絶景露天風呂が道の駅に隣接していますので、日本海に沈む夕陽を露天風呂からたっぷり堪能して、そのままここで車中泊することができます。


お風呂の料金は大人(中学生以上)520円、小学生310円、幼児(3歳以上)200円となっています。利用時間は11時から22時までです。

また、この温泉施設のある建物には、地元水産会社が出している海鮮のお店があります。

とれたてのお刺身や魚のフライなどが単品で販売されていて、それを買って車内ご飯にすることもできますし、単品のおかずにご飯とおみそ汁を注文すると海鮮定食のセットにすることもできます。
とてもリーズナブルに美味しい地元のお魚が食べられます。朝イチの方が種類が豊富なので、車中泊の次の朝ご飯にしてもいいですね。
お刺身とお惣菜のおかずセットが600円、ご飯おみそ汁が300円なので、定食にしても900円です。
通常なら2000円くらいしそうなお刺身定食ですから、是非ご利用してみてください。

この他にも、ここの道の駅の中にある海鮮売り場や、ここからすぐ近くにある「まるさんビーチマート」というお店では、地元のとれたての魚やカニ、エビ、サザエやバイ貝など、美味しい海の幸が安くで買えます。
うちはいつも、ここを旅の最終日にして、新鮮なお魚や干物を買って帰ります。

カレイの干物なんかも大人の顔くらいあるめちゃくちゃ大きくて身が分厚いのが600円くらいで買えたりします。

干物系は持ち帰って冷凍しておけばしばらく楽しめますから、いつもここで沢山買い込んで帰るのがわが家の恒例です。


あと、ここで買える「越前岬」という地酒がめちゃくちゃ飲みやすくておすすめです。
さらっとした口あたりで、まさに海の幸にぴったりなんです。
こちらも、越前に行かれたら是非お試しください。





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