ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

★大容量ポータブル電源は車中泊の実用に耐えるか?〜その2





ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。


さて、前回は車中泊の実用に耐える次世代ポータブル電源について考えてきました。1000Wクラスを選ぶと後できっと後悔するので、どうせ選ぶなら1500Wクラスにしておく方が良い、というお話しでした。

今回は引き続き大容量ポータブル電源について、現在市場に出回っている1500Wクラスの大容量ポータブル電源を比較しながら、車中泊用途に最適な1台を考えてみたいと思います。

候補1 ECOFLOW EFDELTA

まず一つ目はECOFLOW EFDELTAのポータブル電源です。主な仕様は以下の通りです。

定格出力AC1600w
最大瞬間3100w
DC13.6v 8A 108.8wまで可能
容量1260wh
バッテリー素材:リチウムイオンバッテリー
AC出力100v
急速充電2時間
充電可能回数約800回
サイズ奥行き40×幅21×高さ27
重さ13.7kg
ソーラー充電電圧:10〜64vまで可能
50.60ヘルツ切り替え式
実売139500円(期間限定クーポンで111600円で購入可)

EFDELTAのここがマル

1.わずか1時間でほぼ80%まで回復できる急速充電。
急速充電はバッテリーへの負担が大きいため、バッテリーの寿命を縮める恐れがあるので、本来あまり採用されない機能ですが、ECOFLOW EFDELTAは特許技術によって短時間での急速充電を可能にしています。
日常的に急速充電ばかり使用せず、普段はソーラーパネルからゆっくり充電させておき、ここぞという時には急速充電で回復させるという使い方がおすすめです。

2.見やすい液晶パネル
液晶パネルは%表示なので、バッテリーの残量が視覚的に確認しやすくなっています。また現在の充電量や消費電力なども全て液晶に表示されるので、別に電力計を付けなくても電気の出納がパッとわかります。

3.高さ27センチのフラットな形状。
このサイズのポータブル電源にしては重さも大きさもコンパクトな方だと思います。そして、天板がフラットなので上に物を重ねて置けスペースが有効利用できます。

4. ソーラーの充電範囲が広い
充電電圧が10〜64v 最大400Wまで可能なので、ソーラーパネルをうまく組み合わせて設置すれば、かなり高効率で日中の蓄電が可能になります。晴れていれば日中4〜5時間で満充電できるでしょう。
車中泊の長期連続運用にはありがたい性能です。

EFDELTAのここがバツ

1.ACスイッチ、ACコンセント、DCジャックが本体の裏側にある。
車内にポータブル電源を設置する場合、なるべくシートの足元とか、ベッドキットの下など隅っこの方に置くパターンが多いと思いますが、EFDELTAは液晶パネルのある前面側にスイッチ類やコンセント差込口がないためコンセントの抜き差しやスイッチのオンオフがしづらくて困ります。ACスイッチは使う時だけオンにしないと電力を消費しやすいですし、ファンの音も気になります。

2.ファンの回る音がまあまあうるさい
大容量ポータブル電源の宿命ですが、ACコンセントを使用中(ACのスイッチを入れた段階から)ファンが回ります。走行中であればそれほど気にならないレベルですが、夜間就寝中だとこのファンの音はちょっとキツイと思います。

ACでの急速充電中も同じようにファンがまわります。

一方、ソーラー充電中やDC出力では常時ファンは回りません。それだけDCからACへの変換では電気的な熱損失が生じるということなのでしょう。このポータブル電源に限らず、今回紹介する全てのポータブル電源でAC使用時にファンが回ることがわかりました。

それならば、24時間常に電気を消費する車載冷蔵庫を使用する場合には、ACではなくDCから電気を取るようにすればいいのです。


候補2 SUNGA GP1500

続いてご紹介するのは、SUNGA GP1500です。まずは基本仕様から。

定格出力AC1500w
瞬間最大1700w
容量1700wh
バッテリー素材:LifePO4 リン酸鉄リチウムイオン
AC電圧100v
サイズ48奥行き×幅19×高さ23.8
重さ19.6kg
充電時間15時間
充電回数約3500回
ソーラー充電9〜28V 最大7.6A以内
50.60ヘルツ切り替え式
実売129000円〜139000円。

SUNGA GP1500のここがマル

1. GP1500が常に在庫切れが続いている理由の一つは価格でしょう。つまり、このクラスのポータブル電源にしては値段が安いのです。コストパフォーマンスに優れている点が人気の秘密だと思います。ただ実際には先のECOFLOW EFDELTAもクーポンを使えば11万円くらいで買えるので、GP1500がダントツに安いというわけではありません。
それでもネットに登場すればすぐに売り切れてしまうので、どうしても欲しいなら、常に販売サイトをチェックしておくしかありません。

2. LifePO4 リン酸鉄リチウムイオンを使用していること。
リチウム電池の中でもLifePO4 リン酸鉄リチウムイオンは長寿命が特徴です。通常のリチウム電池が充電回数800サイクル程度なのに対し、LifePO4 リン酸鉄リチウムイオンでは脅威の3500サイクル。3500回も充放電できるということは、週1回の使用で70年ということになります。本当かな?という気がしますが、寿命が長いに越したことはありません。

3.容量1700Whはトップクラス
EFDELTAが1260Wh、ジャクリ1500が1488Wh、それに対してGP1500は1700Whですから、使える電力量はトップクラスです。
電子レンジやケトルを多用するならこのキャパはたしかにありがたいです。

SUNGA GP1500のここがバツ

1.ソーラーパネルは1枚しか使えない。
私がもし車中泊用に大容量ポータブル電源を選ぶとしたら、ソーラーパネルの入力電圧はまず真っ先にチェックします。このGP1500のソーラー入力電圧は9〜28V、そして最大電流は7.6A以内となっています。これは何を表しているかというと、実質的に使えるソーラーパネルは1枚だけということになります。
例えば100W 18Vのソーラーパネルを2枚直列に繋ぐと、電圧は36Vになり、GP1500の許容範囲を超えてしまいます。逆にソーラーパネルを並列に繋いだ場合、電圧は18Vのままですが、作られる電気の量が7.6A(約136W)を超えてしまうので、やはりエラーになります。
車中泊で持続可能な電力供給方法としては、今のところ100Wソーラーパネル2枚がベストだと思いますので、ソーラーパネル2枚接続可能かどうか?はポータブル電源選びの重要課題なのです。
このようにGP1500は電力量1700Whと大変キャパが大きい半面、ソーラー充電のキャパが低いため、長期の車中泊になるとバッテリー切れの可能性が高くなります。
蓄えておける電気の大きさよりも、いかに沢山の電気を短時間で取り込めるか?の方が、車中泊においては重要なのです。

2.大きさと形
一見スリムに見える外見ですが、長さが48センチとかなり長いため、車内に置くと結構場所をとります。また天板上部に取っ手が出っ張っていて、しかもグリップは固定式なので、上に物を重ねにくいのが難点です。車中泊では物を重ねて収納する場面が多いため、この形状はやや中途半端な印象を受けます。また重さが約20kgあり、片手で車内を移動させるにはかなり重いでしょう。

3. パネル表示はアバウト
電池残量の液晶は数値表示ではなく、5段階のメモリ表示です。
4.AC使用中ファンは回る
これは他のポータブル電源と同様です。
ACでの夜間連続使用はかなり耳障りだと思います。

(写真はGP1200のものです。
GP1500は現在在庫切れ状態が続いているようです。)


候補3 Jackery ポータブル電源 Ace1500

続いては最近人気の高いジャクリの大容量ポータブル電源です。

定格出力AC1800w.
瞬間最大3600w
DC出力12v10A (13.8vではない)
容量1488wh
バッテリー:リチウムイオン
電圧100v
サイズ35.5*26.5*25.3cm
重さ 約15.4kg
充電時間4時間
充電回数800回
ソーラー充電入力 12〜51V対応 最大300w
50ヘルツ不可
実売176000円

Ace1500のここがマル

1. 定格AC1800、最大瞬間3600Wと家庭電化製品や電動工具など、ほぼ全てのものが動く余裕のキャパがAce1500の魅力です。

2. ソーラーパネルの入力は12〜51V対応となっており、100Wソーラーなら2枚直列可能です。計算上300Wまで可能なので、蓄電能力が高いところは魅力だと思います。
ちなみにジャクリ1000以下はソーラーパネルの許容電圧が30w以下なので2枚直列は無理です。この点は注意が必要です。

Ace1500のここがバツ

1. 定格AC1800、最大瞬間3600Wはたしかに余裕ですが、電子レンジを使いながら同時にケトルでお湯が沸かせるか?というと、さすがにそこまでのキャパはありません。あくまでどちらか片方ずつなのです。そう考えると、1800Wのキャパは実際にはそこまで必要のない中途半端な数値ということになります。その分、価格が他のものより5万円くらい高くなっていることを考えると、ちょっともったいない気がします。

2. DC出力が12V
まあ一応12Vなので直流製品は動くのですが、例えば他のポータブル電源へ充電しようというような場合を考えると、12Vではなく13.8Vであって欲しいところです。
他の大容量ポータブル電源同様、AC使用中はもれなくファンが回るので、なるべく直流を使う方が熱効率も良いですし音も静かです。
そういう意味で、DC側の機能にもう少し力を入れて欲しかったというのが残念なところです。

3. 50Hz製品不可
これは案外落とし穴です。
関東以北エリアは周波数50Hzですが、50Hz製品はジャクリでは使用できません。
これを知らずに買ってから後悔する人が意外に多いようなので、ぜひ気をつけましょう。


候補4 BLUETTI AC200

最後はBLUETTI AC200です。
定格出力AC2000w
瞬間最大4800w
DC出力12v10A (13.8vではない)
容量2000wh
バッテリー:LifePO4 リン酸鉄リチウムイオン
AC電圧110v
サイズ42 x 28 x 38 cm
重さ35.7kg
充電時間2.5時間(ダブル充電の場合)
充電回数2500回
ソーラー充電35〜150v 12Aまで
50.60ヘルツ両対応
実売220000円(ポイント還元48000ポイント)

BLUETTI AC200のここがマル

1. 定格2000W、瞬間4800Wはクラス最高。これについては文句の付けようがありません。容量2000Whという大容量も魅力です。

BLUETTI AC200のここがバツ

1. AC出力が110V
日本の交流電圧は100Vですが、このBLUETTI AC200は AC110V仕様なんです。問題なく使える機器もありますが、ヘタをすると壊れる家電製品もあります。安全を取るなら「ダウントランス」といってAC110VをAC100Vに降圧する装置をかませた方が安心です。
仮に110Vで機器が使えたとしても、消費電力は1割増しになってしまいます。

2.ソーラー充電35〜150V
最低電圧が35Vからとなっているので、18Vの100Wソーラーパネルなら1枚だけでは使用できないことになります。
最低2枚以上設置が必要というのは、使える人が限られてしまうかもしれません。

3. DC12V仕様
これもジャクリと同じく13.8Vではなく12V仕様です。

4. 重さ35.7kg サイズ42 x 28 x 38 cm
さすがにこれは重く、そしてデカイです。

5. 価格22万円
ECOFLOW EFDELTA やGP1500が実質11万円くらいで買えることを考えると、約2倍の値段になります。AC2000Wはたしかに魅力的ではありますが、22万円は一般庶民にはちょっと手が止まってしまう価格です。



今回は1500〜2000Wクラスの大容量ポータブル電源4機種について、それぞれの仕様諸元から大切なポイントだけ抜き出して比較してみました。
ここには書かれていないそれぞれの特徴があり、色んなサイトで紹介もされていますから、それらもよく参考にしながら、自分に最も合った1台を選んでもらいたいと思います。


私個人的には、一番最初に紹介したECOFLOW EFDELTAが、一番価格と性能のバランスがよく、実際の場面で便利さと使いやすさを実感できるモデルではないかと考えていますが、使う人の目的や使用場面によっても異なりますから一概には言えないところです。



皆さんのポータブル電源選びの参考になれば幸いです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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