ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

車中泊電源と災害時の備え


<琵琶湖大橋の夜景>

ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は、車中泊電源と災害時への備えについて考えてみたいと思います。

自動車メーカーが本気で取り組み始めている

トヨタや日産など、日本の大手自動車メーカーが相次いで、災害時に自動車からAC電源が取れる仕組みを導入し始めています。
車にACコンセントを備えている車は以前からありましたが、車のバッテリーとACインバーターを組み合わせたシガーソケットの延長のような存在でした。昨今の車載電源は、容量的にはかつてと比べ物にならないくらいの発電機能を備えている車種があります。


先日、仕事の関係でBCP対策(万一の災害時への備え)についてトヨタの方と話す機会があり、現在の自動車の給電性能について尋ねてみたところ、例えばプリウスの場合、使用できる電力は定格で1500W、ガソリン満タンで発電を続けた場合、生み出すことができる電力は全部で40KW(40000W)ほどだそうです。想定上、約4.5日間使用できる計算だそうです。

わが家の9月の消費電力が1ヶ月240KWでしたから、1日あたり8KW、5日間で40KW。つまり、プリウスの発電能力があれば、家中の電力が5日間十分まかなえることになります。


災害時と平時の両立という視点

災害対策をする上で難しいところは、平時の備えがなるべく無駄やロスにならず、持続して管理できるということに尽きます。これは家庭における災害対策にも共通しています。
災害時への備えとして備蓄を買い揃えたり、発電機を買ったり、いろいろ準備する訳ですが、食糧にもガソリンにも消費期限があります。
いつ起こるか分からない災害ですから、定期的に期限の管理をして、古いものを新しいものに入れ替えておかなければいけません。


その点、車から電気が取り出せるなら、車は常に燃料が入っていますから、わざわざ災害対策として別に考える必要がありません。平時に使用している車の燃料が、万一の時には非常電源用の燃料として使えるわけです。



東日本大震災をはじめ、実際の災害を経験した中でこういった取り組みが本格的に始まってきたということは、私たち市民が防災への備えをする上で、いろいろ選択肢が増えてありがたいことだと思います。


ただ、今のところ発電機能を備えた車種は限られていますし、車を発電システムとした場合、移動の際に車が使えなくなるというデメリットもありますから、自分たちのイメージする災害対策に合わせて方法を選ぶ必要があります。
災害対策のために選ぶ車種が限定されてしまうというのも、本末転倒な気がしますしね。


また、いくら発電能力が高くても、実際には車から取り出した電気が、そのままいつも通り家の電気として使えるわけではありません。
車から延長コードで電気を引っ張ってきたとして、使いたい家電製品をそこへたこ足配線しなければなりません。いつものように壁のスイッチを入れれば電気がつくというわけにはいかないのです。

小型発電機という選択肢

では、小型のエンジン発電機の場合はどうでしょう?


ホンダのEU18iという小型発電機があります。

ホンダEU18iは、定格出力1.8kVA(単相100V/18.0A)、乾燥質量21.1kg、 燃料タンク容量3.6Lというガソリン式の発電機です。
実売価格は12〜13万円くらいですから、手を出せない値段では無いと思います。


定格出力1800Wで使用した場合の使用可能時間は、1.8kVAで約3.0時間(騒音レベル90dB)
¼負荷(エコスロットル作動)で使用した場合の使用時間は450VA、約7.5時間使用できます。(騒音レベル81dB)


先ほどのプリウスと比較してみると、¼負荷のエコスロットルで1時間あたり0.48リットルのガソリンを消費する計算になり、65リットルのガソリンで約5.6日使用できることになります。


同じ65リットルでプリウスの場合4.5日、小型発電機なら5.6日、約1日の差という結果でした。


発電機の場合、ガソリンの備蓄という問題がありますが、「ガソリンの缶詰」という商品も防災用に販売されていますから、発電機と一緒にガソリンの缶詰を備えておくというのも一つの選択肢です。


ガソリン缶詰のページリンク↓
https://www.bousaikan.jp/smartphone/detail.html?id=020005000005

今のところamazonなどの販売サイトでは取り扱いがないようです。

缶詰のお値段は1リットルあたり1000円!
3年間品質保証とのことですが、さすがにちょっと高いなあと感じてしまいます。半年ごとに備蓄を入れ替える手間を考えるとまあそんなもんなんでしょうか?



ジブリ作品の「ポニョ」の中で、宗介のおかあさんが停電の夜に、納屋の発電機を回わすシーンがあります。
ポニョの魔法の力で、キャブレターの詰まりがとれて、エンジンがかかり明かりがぽっと灯もるのです。


あのシーンをみると、非常時に発電機が備えてあるといいなぁ…と思ってしまいます。
あのシーンではエンジンがかかるとすぐに明かりがつくところから、あらかじめ配線が家の中に敷かれているんでしょうね。
強風で停電が多い岬の家ならではのあるあるなのかもしれません。



ポニョの宗介の家が、自家発電でどの程度まかなわれているかは謎ですが、通常の非常電源というのはあくまで「非常時に、必要最小限の電力を確保するための選択肢」であって、いくら電力が豊富にあったとしても、いつも通りの生活ができる、ということにはなりません。


あくまで停電が復旧するまでの予備電気なわけです。



ポータブル電源を災害時に活用する

さて、それでは改めて車中泊用のポータブル電源について、災害時の利用を考えてみましょう。

停電時にあると助かる電力は、照明関係とスマホの充電、あと、できればテレビが映り、冷蔵庫が生きていてくれるととても助かるだろうと思います。


家の冷蔵庫は定格100Wほどありますから、これを24時間運転させるのは無理ですが、もし、車中泊用の車載冷蔵庫があれば、災害時には家の冷蔵庫から食料品を移して保管することができるので、災害時にはとても役立つだろうと思います。

車載冷蔵庫の消費電力は30〜35Wほどですから、1日あたり700Wほどの消費電力です。うまくいけばソーラーパネルの発電だけで冷蔵庫の電力はずっとまかなえるでしょう。



スマホの充電は大した電力ではないので問題ないでしょうし、照明に関してもLEDはとても消費電力が小さいのでまず大丈夫です。


あと、テレビに関しては、家のテレビはおそらく映りません。
アンテナからケーブルが屋根裏に入り、そこでブースターにつながって電波が増幅されているはずなので、ブースターへの電源供給がないと電波はテレビまで届かないのです。



もし、車にテレビが設置してあれば、車載のフルセグ チューナーをフィルムアンテナごと外して、家のテレビに接続してやれば、災害に関する情報をテレビから得ることができるでしょう。


テレビとフルセグ チューナーの電力は、時々テレビをつけて見るだけなら大した電力は使わないのですが、テレビ、スマホ、照明、そして車載冷蔵庫となると、さすがに500〜1000Wクラスのポータブル電源では少し心許ないと思います。


うちは現在1500Whのポータブル電源をメインに、500Whの電源が2台ありますが、もし、これから災害対策を兼ねてポータブル電源を買うとするなら、ぜひ1500Wクラスのものを1台導入することをお勧めします。

これにソーラーパネルを1〜2枚積んで発電するようシステムを組んでおけば完璧です。


1500Wクラスなら、万一の時には電子レンジや電気ケトルも使えますから、お風呂が入れない時にタオルをレンジでチンしてホットタオルで身体を拭いたりすることもできるでしょう。

車中泊と災害対策は、このように使用場面が似ている部分が多いので、わざわざ災害グッズを別に揃えるのではなく、車中泊用の道具や食糧を災害時に流用するというスタイルで準備しておくのが一番ロスの少ない方法だと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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