ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

暮らしの風景〜アラジンストーブ


ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

滋賀に移住してから早いもので7年が経ちました。越してから徐々に手を加え、家も庭も少しずつ落ち着きを見せ始めています。
一方、暮らしの道具についても、シンプルにいい物をなるべく長く使い続けたいと願うわが家の暮らしを陰から支えてくれていて、とても大切な、愛着の湧く道具たちに囲まれて暮らす喜びを噛みしめるこの頃です。



今回は、私たちが普段使っているおすすめの道具たちを少しずつご紹介してみたいと思います。
第一回目は冬の定番、アラジンストーブについてです。

無骨で可愛らしいやつ


アラジンストーブというと名前だけは知っているという方も多いかもしれません。
昔から変わらない丸い煙突型のアンティークグリーンと、ブルーフレームと言われる青い炎がアラジンストーブの特徴です。

アラジンストーブの誕生は1930年代ころまでさかのぼるそうです。元々ランプを作る会社だったアメリカのアラジン社がイギリスに進出し、イギリスでアラジンランプの構造を応用して暖房器具を新たに製作したのが始まりだそうです。
その後何度か改良が加えられていったようですが、基本的なディテールや煙突の上昇気流によって灯油を完全燃焼させる構造はずっと変わっていません。ちなみに、日本にアラジンストーブが初めて入ってきたのは1957年のこと、あの外車輸入で有名なヤナセが当時の代理店だったそうです。
現在の取り扱いはエー・アイ・シー・ジャパンとなっています。


このようにとても歴史のあるアラジンストーブですが、日本にやってきた当時はその値段の高さもあって、なかなか売れなかったようです。
今でも一般的なストーブと比べると価格は決して安くはありませんし、ボタン一つで点火する石油ファンヒーターと比べると、着火操作もやや面倒です。
それでもアラジンストーブは、ファンヒーターにはない柔らかな暖かさと、何とも言えないノスタルジックな可愛らしさがあり、長く使い続けたいという気持ちが自然に湧いてくる、とても愛着のある道具なのです。




わが家にアラジンストーブがやってきたのはちょうど京都から滋賀へ移住してきた頃でした。
程度のいい中古のアラジンを見つけて、たしか2万円くらいで買ったんだったと思います。
中古のストーブに2万円も出すのはどうなんだろう?と、買う前は少し躊躇していましたが、長く使っているとその価格にも十分納得できると思います。
中古相場もピンからキリまでいろいろあり、ネットで購入する場合、実際に物を見て買えないので少し心配ではありますが、2~3万円くらいのものであれば程度的には問題ないのではないでしょうか。1万円台のものは何かしら不具合が合ったりジャンク扱いだったりして、使う前にある程度修理が必要かもしれません。
「燃焼ダイヤルのギアの滑りがないか?」
「芯の残り具合はどうか?」
「筒の窓の状態はどうか?(薄いフィルム状なので破れたりしていると交換が必要です)」
「全体的な傷や変形、錆など(普通に室内で使っているだけでそんなダメージが出ることはないはずです)」
いくつかチェックすべきポイントを押さえて、ぜひ程度のいいアラジンを見つけてみてください。


アラジンストーブは、綿製の芯が石油を吸い込み、芯が燃焼することによって少しずつ芯が減っていきます。
うちのアラジンは、買った時点で芯が2センチほど残っていて、それから何だかんだで4〜5年ほどは使うことができました。芯の減り方はそれほど早い方ではないと思いますが、芯は消耗品ですから、いずれは交換が必要になります。



うちは昨シーズン初めて芯を新しいものに交換しました。芯の型番はストーブの型式によって種類があるようですが、うちのは「LP16」という型番でした。これが一番オーソドックスなタイプのようです。

芯を交換する時は、本体の筒を倒し、燃焼ダイヤルのカバーを外して、その後、いくつかの作業手順に従って古い芯を取り外し、新しい芯を取り付ける工程になります。替え芯を購入すると取扱説明書が一緒についてくるので、それを見ながら順にやっていけば、素人でも問題なく交換することができました。ただし、灯油のついた芯を素手で交換するとしばらく臭いが取れませんから、耐油グローブなどをはめて作業する方がよさそうです。
こうやってバラしたり組み付けたりするのもまた、古い道具の面白さの一つかもしれません。こういうのを面倒だと感じてしまうと、古い道具と付き合っていくのはなかなか大変でしょう。
何事にもメンテナンスは不可欠なのです。

青い炎は完全燃焼のしるし


さて、アラジンストーブは「ブルーフレーム」といわれるように、その炎が青い輪っかになるのが特徴です。
灯油ストーブというと赤い炎をイメージしますが、実は灯油は完全燃焼すると青い炎になるのですね。
昔ながらの四角い石油ストーブは赤い炎が出ますが、あれはそういう意味では不完全燃焼といえます。だからストーブをつけたり消したりした時に灯油のいやな臭いがするのですね。

アラジンストーブは点火も消火もほとんど臭いがしません。ストーブ自体の形状が石油を効率よく燃焼させるのに役立っているようです。


ファンヒーターは電気の力で灯油を気化させて熱を吹き出しますが、アラジンストーブは筒状の部分が煙突構造となり、自然の力で上昇気流を生み出します。下部から吸い込んだ空気が灯油を完全燃焼させて、煙突上部から熱が放出されるという自然の対流が生まれます。
そして熱は部屋の四方へ広がり部屋全体を暖めてくれるのです。
この独特の煙突構造による燃焼方式は、このストーブが発明された当初から基本的に変わっておらず、それがアラジンストーブのすごいところだと思います。

ただ、唯一の難点としては、灯油をためておくタンクのキャップが完全に閉まり切らないため、車でストーブを運んだりすると石油が漏れてしまうことが挙げられます。このあたりは、メイドインイングランドの大ざっぱなところと言えるかもしれません。
(日常的に家の中で静的に使用する分には全く問題はありません。あくまで車移動など揺れによってキャップのすきまから漏れるという意味です)

できれば真冬のキャンプなどに持っていってアラジンストーブが使えるといいのですが、それをやるには、毎回タンクから灯油をすべて吸い出して、灯油を別に運ばなくてはいけません。
その点で、日本製のフジカストーブやトヨトミストーブなどはキャップの閉まりがきっちりでき、車で運んでも石油が漏れないので、キャンプなどアウトドアに持ち出せるストーブとして人気がありますね。
近頃ではフジカストーブなどはキャンプ人気で製造が追いついていないらしく、注文してから何カ月も待たなければならないようです。

台車と防護ネットを自作

アラジンストーブは重さが9kgほどあります。
ストーブには持ち手が付いているので、手で吊り下げて多少の移動はできなくはないですが、女性が片手で運ぶのは少し重たいと思います。

うちでは9mmの合板にキャスターを取りつけた台車を自作して、その上に乗せて使っています。
これなら移動は横に引っ張るだけですからとても楽です。別の部屋でストーブを使いたい時とか、灯油を補充する時とかに重宝します。


また、子どもが触ってやけどしないための防護柵のケースも自作して使っていました。

(今は使用しなくなって鳥かごに変身していますが笑)

幼い子どもがいるおうちでは防護ネットは必需品でしょう。
アラジンストーブは点火の際に上体を横に倒す必要があるので、この柵は1方向だけ横に開閉できる構造にしてあります。
それから、燃焼ダイヤルを回す際に開け閉めできるようにネットの下の部分が小さく開くようにしてあります。



昨シーズンまでストーブ用として使っていましたが、下の子が4歳を過ぎて、もう間違ってもストーブに手を出すことはなくなったので、今は小鳥のケージとして再利用しています(笑)
大きいので小鳥も伸び伸びしています。まさか、この防護ネットを製作した時は、ここで小鳥を飼うとは夢にも思っていなかったのですが、こうしてみるとまさにシンデレラフィット(!?)


今回は、わが家の大切な道具の一つ、アラジンストーブをご紹介しました。
私たちには手の負えないマイコン制御の機械や、いつか壊れてしまう家電製品に比べると、作りがシンプルな昔ながらの道具はきちんとメンテナンスさえしてやれば長く使うことができ、結局は安上がりのような気がします。ある程度作りや道理が理解できる昔ながらの機械は、作りも機能的でそれがまた美しいと感じる魅力の一つです。
また機会があれば、そんな大切な道具をご紹介してみたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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