ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

車中泊おすすめスポット〜九州天草編



ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は車中泊おすすめスポット、九州の天草エリアについてご紹介したいと思います。

天草はマイナーな存在なのか?

九州以外の人が、九州の旅行計画を立てるときに「天草」を旅行先に選ぶというのは、もしかすると少数派かもしれません。
九州の旅先人気ランキングでいうと、阿蘇、長崎、別府、桜島、高千穂峡、鵜戸神宮(宮崎)、博多、雲仙、軍艦島、太宰府天満宮…など、有名どころが上位にあがってきますが、天草地方はなかなかランキングに登場しません。


その理由の一つとして、天草はややアクセスが悪いことが挙げられるでしょうか?
天草へ行くには熊本市街から国道57号線で天草五橋へと向かうルートがメインですが、天草を観光して回る場合、最終的には、もと来た道を再び引き返すか、天草の一番奥にある牛深港から鹿児島の蔵之元港へ30分ほどのフェリーに乗って鹿児島へ渡るかのどちらかになります。熊本から天草のカトリック崎津教会まで、単純に往復すると約250kmほどの距離なのですが、1日の日程だと、朝出発して1日巡って夕方までに熊本に帰ってくるのは結構きつい行程になってしまうと思います。

私自身、今まで何度も九州を旅しましたが、天草を訪れたのは1度きりです。最初のうちは、なかなか天草に足を向けようという気にならないんですね。でも、実際に天草を訪れてみると、「また行ってみたいな」「今度はもっとじっくり天草を回ってみたいな」と感じるほど、とても魅力を感じる場所なのです。ぜひ皆さんにもおすすめしたいと思います。
1日の行程でさーっと通り過ぎてしまうのはとてももったいない場所なので、少なくとも1泊以上はしてみてもらいたいところです。

天草の魅力は

熊本から天草に入った瞬間から、まるで時計の針が止まってしまったかのような、ゆっくりした異次元の時の中に身を任せるような心地よさを感じます。
それは現実から遠ざかる物理的な距離の遠さというよりも、心的な現実世界との隔たりが大きくなっていくことから生まれてくる感覚に近いかもしれません。
旅に限らず、非日常の体験によって得られるこのような「時の感覚のズレ」というか、物的・心的に日常から遠く離れることによってもたらされる隔世感、それが大きければ大きいほど、日常を遠く忘れることができ、深い脱日常の世界に浸れるのではないかと思います。
天草には、目を引くような観光スポットはそれほど多くなくて、天草四郎と隠れキリシタンにまつわる歴史を訪ねるくらいがせいぜいといったところです。
でも、私たちが旅をする目的は観光だけではありません。
観光地めぐりもたしかに旅の大きな楽しみですが、旅のもつ「脱日常」の世界観や、それによって得られる心身のリフレッシュ、また現実世界へ戻る際に感じる「甦り」という視点では、天草という土地はまさにうってつけの非日常空間といえるかもしれません。それくらい、天草は隔世感がすごいのです。高千穂峡のような秘境っぽさというのとはまた違った種類の現実離れした世界に触れることができます。


どこか遠い国、名も知らない町の、悠久の時間の中にぽつんと佇み、吹く風の中にそのまま溶けていってしまうような、そんな不思議な感覚に包まれるのが天草の魅力です。やはり、世界文化遺産に登録されるだけのことはある、魅力的な土地だと思います。

天草の道の駅事情

天草は大小120以上の島々が海に浮かぶ諸島からなるエリアで、九州本土とは天草五橋と呼ばれる5つの橋でつながっています。
美しい海と島々が織りなす光景の中をめぐりながら、かつてキリスト教が禁じられていた時代にこの地を生きてきたキリシタン集落の歴史遺産や南蛮文化などに触れることができる貴重や場所です。
120以上の島々からなる諸島とはいっても、主だった場所は全て車でアクセスできますし、エリア内には全部で道の駅が8カ所点在していて、日帰り温泉、スーパーマーケットなどもありますから、天草を車中泊で回る上でそれほど不便を感じることは無いと思います。
ただ、それなりに距離のある天草を効率よく回るには、前後の日程と兼ね合わせてどこに泊まるかをよく考えておく必要があると思います。



天草の道の駅一覧

(九州本土側から天草の南端に向かって順に)
1.道の駅不知火(しらぬひ)
2.道の駅宇土マリーナ
3.道の駅上天草サンパール
4.道の駅有明(リップルランド)
5.道の駅天草市イルカセンター
6.道の駅宮地岳かかしの里
7.道の駅うしぶか海彩館
8.道の駅﨑津


天草を効率よく回るには、できれば前日のうちに天草に入っておきたいところです。仮にそういう視点で道の駅を選ぶとすれば、熊本市街から1時間ほどの距離にある道の駅サンパールか、道の駅有明あたりが停泊場所としてはおすすめです。
このうち道の駅有明(リップルランド)は温泉施設が併設されており、有明海に面した風光明媚な場所で、駐車場も広々してとても気持ちよく過ごせる場所です。

もう一つの道の駅サンパールの方は、天草四郎ミュージアムのすぐ近くにあって、天草五橋やミュージアムを楽しむには一番適した道の駅といえます。併設の温泉施設はありませんが、車で2〜3分の場所に「スパ・タラソ天草」という入浴施設がありますし、道の駅の特産品売り場では新鮮な魚介類や農産物が買えるのもここの特徴の一つです。

どちらも道の駅のランクとしては甲乙つけ難いところですから、やはり前後の行動予定から停泊場所を選ぶのがいいと思います。


たとえば、午前中阿蘇エリアを楽しんだあと、午後に天草入りするパターンなら、天草五橋と天草四郎ミュージアムを回ってから、さらにもう少し走って有明海に面した道の駅有明まで行き、併設の温泉施設「さざなみの湯」で夕日を眺めながら温泉に浸かり、そのまま缶ビールで乾杯というのがおすすめの行程です。


もし、阿蘇めぐりで夕方まで費やしてから天草を目指すという場合は、道の駅有明の温泉は営業時間が21時(最終入館20:30)までのため、ちょっと時間的にタイトになる可能性があります。

その場合は道の駅サンパール近くの温泉天草スパ・タラソが22時までやっていますから、天草入りが遅くなる場合は、こちらを停泊場所に選ぶ方が無難かもしれません。
この場合、天草五橋やミュージアムは翌日になりますが、天草四郎ミュージアムは朝9時からやっていますので、朝の時間をそれほど無駄にせずに済むと思います。


上記2つの道の駅以外で個人的におすすめなのは、「道の駅宮地岳かかしの里」です。
ここに展示されている地元民手作りの、何百体もの案山子たちが展示されている様子は、見るものの心を鷲掴みにすること間違いない正に圧巻の光景です。


廃校になった小学校の校舎や校庭を利用して並べられたかかしたちのユニークな姿には、ある種感動すら覚えます。是非とも世界文化遺産の一部として末永く保存してもらいたいと願う、町おこしの模範ともいうべき画期的な取り組みだと思います。


それ以外の道の駅は、停泊場所として考えるにはそれほど魅力を感じないところが多いように思います。
道の駅イルカセンターは駐車場がかなり傾斜しているため、水平に車を停めることができません。

道の駅うしぶか海彩館はフェリー発着の通過点という位置づけですし、道の駅﨑津の方は﨑津教会を中心とした隠れキリシタンの集落を散策するためのビジターセンター的な道の駅になります。どちらも停泊場所というよりも周遊途中の立ち寄りスポットととらえておいた方がいいと思います。

天草からフェリーで別の観光エリアへ

さて、ここまで天草の道の駅選びについて、旅の行程と兼ね合わせながら考えてきましたが、次は天草のもう一つの楽しみ方として、天草から出ている地元フェリーで車ごと別の場所へ移動する方法について考えてみたいと思います。


行き先の一つは鹿児島方面、そしてもう一つは長崎へ向かうフェリーです。


天草の一番南端側にある牛深港からは、鹿児島の蔵の元港へ向かうフェリーが出ています。牛深からのフェリーは1日9便、1時間半に1本ほどの割合で蔵之元との間を往復しています。フェリーの所要時間は30分ほどで、運賃は車両5m未満が3050円(大人運賃含む)、旅客運賃は大人500円、子ども250円です。
蔵の元から鹿児島市内へは1時間ほどですから、天草を回ったあと桜島や指宿を目指すのもいいかもしれません。

一方の長崎航路の方は、道の駅イルカセンターの手前にある鬼池港から、長崎の口之津港に向かうフェリーが出ています。運賃は5m未満3040円(大人1名含む)、大人430円 子ども240円で、1時間に1本程度の割合で船が出ています。こちらも所要時間は30分ほど。
口之津港から島原や雲仙普賢岳を回ってから長崎市内を目指すのもおすすめです。
長崎も見どころ一杯の場所ですよね。


天草からいったん熊本まで戻って陸路で鹿児島や長崎を目指すと、天草の往復に加えてそれぞれの場所まで、つまり一往復半の時間がかかりますが、フェリーなら天草は片道だけですみ、フェリーに乗って30分ほどひと休みしている間に別の県へひとまたぎ。まさに天草の美味しいとこどりといった感じになります。


天草は海を感じられる場所です。
日本各地に海はありますが、その景色は土地ごとに異なる色合いを見せてくれます。


皆さんも是非、時計の針が止まってしまったかなような天草の海を訪ねてみてください。





最後まで読んでいただきありがとうございます。

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