ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

できたてのパンを焼く幸せ


ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は、家で焼く手作りのパン作りに関するお話しです。

自家製パンの美味しさ

子どもの世話に手が取られ、しばらく自宅でパンを焼くことから遠ざかっていたのですが、最近また、少しずつパンを焼くようになりました。家でパンを作る最大の魅力は、何といっても出来立ての美味しいパンが食べられることです。パン屋さんで買うパンもたしかに美味しいのですが、スーパーで買うパンと比べると、家で作るパンの方が断然美味しいです。

自分的に見た、毎日食べるパンの美味しさランキングは、
1位:パン屋さんで買うちょっと高いパン
2位:家で焼くパン
3位:スーパーで買う大量生産のパン の順となります。

美味しさだけならそうなのですが、パン屋さんのパンはそれなりにお値段も高いので、毎日食べるにはちょっと家計が。。。ということも考えると、美味しさとコストの総合ランキングでは、家で焼くパンの方に軍配が上がります。


パン作りは、ある程度までは誰でもうまく焼けるようになります。それなりに美味しいパンは比較的簡単に作れるのです。
ただ、それを超えてさらに上を目指そうとすると手間や温度管理などが必要になってくるので、素人には一気に難しくなってくるのですが。それと、パン作りのお手本などで紹介されている製法は、いわゆるスタンダードなやり方なのですが、これが実は、スタンダードという割には結構難しいのです。
どうしてパン作りの本には、手順が難しいスタンダードなパン作りの方法が一番最初に書かれているんだろう?と思います。
それでいきなりつまづいてしまう人がかなり多いような気がします。


パン作りの難しさというのは、作ろうと思うパンの製法によってもずいぶん異なるので、最初はなるべく簡単で、かつ、そこそこ美味しく作れるパンから始めるべきだと思うのです。とりあえず、はじめて自分で作ったパンがちゃんと膨らんで、きれいに焼けて、美味しく食べられる、という成功体験から始めれば、パン作りが楽しくなってもっとパン作りが好きになるのに、と思うのですが、最初につまづいて、あきらめてしまう人が多いような気がします。

過去のパン作り失敗経験

私もまさにそんな失敗体験からのスタートでした。
パン作りの本に書いてある基本のパン作りというと、「小麦粉にイーストや塩や様々な材料と水を入れて」、「生地をこね」、「一次発酵させて」、「いったん空気を抜いて」、それから「さらに二次発酵させ」、そのあと「パンの形を作って」、「ベンチタイムで少し休ませ」、「最終発酵」させて、「オーブンに入れて焼く」、というような流れだと思います。
これだけでざっと9段階の工程があるわけです。
私もここからスタートし、何度も失敗しては不味くて固いパン(とてもパンとは言えないできそこないの代物)が出来上がっては、その度ボソボソの食感を味わってきました。


小麦粉を「こねて」、イースト(酵母菌)の力で「発酵」させて、「焼く」というのが、すべてのパン作りに共通する流れなのですが、スタンダードといわれる基本のパン作りでは、それぞれの場面にさらに細かい手順やコツのようなものがあり、それを儀式のように順を追って行わなければいけないという呪縛のために、初心者はみな同じように失敗するのだと思います。


私の過去の失敗経験をまとめてみると

  • 思ったように生地が膨らまず、歯が立たないほどカチカチのパンが焼けてしまった。
  • 表面は焼けているが、中の生地は生焼け状態だった。
  • お店のパンと比べるとイースト菌の臭いがきつく、ぜんぜん美味しくないパンだった。
  • しっとり感がなくパサパサしていた。
  • 焼きたてはまだ何とか食べられるが、冷めると(2日3日経過すると)固くてまずくなってしまう。

こんな感じでしょうか?
何度やっても、美味しいと思えるパンにはなかなかたどり着けずにいたのです。


何度も挫折してあきらめ、でも悔しくて、何とかしておいしいパンが作りたかった私は、一度スタンダードな作り方をやめてちょっと違う製法を試してみることにしたのです。
そうやって、今までと違う製法で作ってみたパンは、これまでとは全く違う食感と味でした。美味い、不味いということは別にして、作り方の違いでこんなにも仕上がりに差が出るということに驚いたのですが、その経験から気づいたことは、パンの作り方にはいろいろあって、基本のやり方だけがすべてではないということ。そして、小麦粉に対する水の量や、塩やイーストといった材料が生地に与える影響、温度や時間が生地に及ぼす変化、そういった力をうまく利用することがパン作りには欠かせないということでした。それは、言い換えれば「パン作りの科学」とでもいうんでしょうか?パン生地が膨らんで美味しいパンが焼きあがるには、それぞれの行程に意味があり、そこにはちゃんとした理由というか科学がある、ということなんですね。


本に書かれている手順だけを真似て形だけその通りにやったとしても、うまくいかないんです。回りの環境(季節だとか、部屋の温度だとか湿度とか)によって生地の発酵はぜんぜん変わってきますから、「本に書かれている手順を形どおりまねてもうまくいかない。なぜなら相手は生きた生地だから。」ということが何となく分かってきたような気がします。
何となくですが。


生きた相手を扱うには、手のひらの感覚や見た目の感じとか、自分の五感を駆使して相手に向き合うしかないということですし、毎回少しずつ味わいが違うというのも相手が生き物だから当然のことで、それがパン作りの面白さの一つではないのかな?と思うようになってきました。


そんなこんなで、未だに満足いく出来ばえには至っていませんが、少しずつ目標のイメージに向かって工夫を重ねているこの頃です。


初心者におすすめの製法~リーンorリッチ?

「リーンなパン」と「リッチなパン」という言葉があります。

「リーン」という言葉は直訳すると「貧乏な」とか、「やせた、引き締まった、無駄を排した」というような意味があり、リーンなパンというのは、生地にバターやミルクなどの油脂成分を使わず、小麦粉と水と少量のイーストなど最小限の材料で作られたシンプルなパンのことを指します。

これに対して、リッチなパンというのは油脂成分やミルク、砂糖などをふんだんに使って作られたパンということになります。
こうした油脂成分や砂糖は、パンのソフトさくちどけの良さにつながる反面、イーストの働きを鈍らせてしまうので、リッチなパンを作る場合、生地を膨らませるためにイーストの量を増やす必要があります。そうなると今度はイースト臭さが目立ってきてしまい、今度はそれを隠すためにさらにバターや牛乳を増やしてイーストの臭いを隠す、という悪循環になっていきます。


こうした装飾材料を入れないリーンなパンの方は、油脂や砂糖が入らないため小麦粉の本来の味わいや香りの素朴なパンになります。イーストの量を最小限に抑えて作るリーンなパンでは生地の発酵に時間がかかるので、オーバーナイト製法といわれる「生地を一晩寝かせる作り方」や、「小麦粉を熱いお湯でこねた湯種を用いる方法」などが使われたりします。
一晩寝かせて作るリーンなパンは発酵には時間がかかるのですが、前の日の夜に生地を仕込んでおけば、寝ている間に勝手に熟成が進むので、翌朝はその続きから始めればよく、基本のパン作りよりも結局手間がかからず簡単に作れます。

つまり、リーンなパンの方が材料もシンプル、作る工程もシンプルなのです。長時間こねる必要もなく、材料をざっくり混ぜて、タッパーに入れてひと晩置いておくだけでなので、初心者でも失敗しにくいパン作りの製法といえます。


しかも、オーバーナイト製法では、小麦粉に対して加える水の量が通常より多いのが特徴です。
基本のパン作りの場合、小麦粉に対する水の量はだいたい68%くらいなのですが、オーバーナイト製法で作るリーンなパンの場合、小麦粉に対する水の量は75~80%です。
湯種製法に至っては水分量85%くらいで作ります。
通常のパン作りで水分を80%も入れると、生地はべちゃべちゃになりとても捏ねられたものではありませんが、捏ねずにタッパーで一晩寝かせるやり方だと、小麦粉がしっかり水分を吸水してくれるので、それなりに生地がまとまるのです。


こうして多加水状態で焼かれたパンは、できあがりも超しっとりしていて、冷めてもぱさぱさにならず、日数が経っても美味しさが保たれるというメリットがあります。まさに、初心者にはうってつけのパン作りといえるのではないでしょうか?




パンドミのレシピを公開

うちが最近よく作っているパンドミのレシピを公開したいと思います。
パンドミという言い方で表されるパンにもいろいろな種類がありますが、私が言うパンドミは「食パンの形をしているのだけれど、食パンのようなふんわりソフトではなく、どちらかというと引きが強いもっちり食感のパン」のことです。
かといってフランスパンのようなバリバリした外皮ではなく、皮は薄くてやわらかめで、内層(クラム)がモチモチしたリーンな食パンのイメージです。
町の美味しいパン屋さんでそうしたパンドミに出会い、何とか自分で作れないかな?と試行錯誤して、少しずつ近づきつつある段階ですから、まだまだ発展途上の段階ですが、まあ何とかそれっぽいものになりつつあるので皆さんにもご紹介したいと思います。

分量

小麦粉やその他の材料の配合をベーカーズパーセントで書いておきます。
ベーカーズパーセントというのは、小麦粉の量を100%としたときの、各材料の量をパーセンテージで表したものです。
*強力粉    50%
*準強力粉   50%
*水      75%
*砂糖     5%
*イースト    1%
*塩     2%
*オリーブオイル 0~5%
 
うちは2斤型(容量3300cc)を使って比容積3.3として小麦粉600gで作っていますが、お持ちのオーブンや型の大きさなどによって変わってくると思いますので、それぞれ工夫してみてください。

ちょっとしたコツ

1.小麦粉の配合
リーンなパン作りの場合、小麦粉は準強力粉を使うのが一般的かもしれませんが、うちは準強力粉半分と、蛋白分13%程度のやや強めの強力粉を半分まぜて使っています。その方がより引きが強くてもっちり感が味わえます。


2.こね時間は短め、でも手ごねは必ず行う
以前はホームベーカリーの捏ね機能を使って30分くらいかけて捏ねていましたが、どうも発酵がうまくいかなくて悩んでいたところ、実は捏ね時間が長すぎるのではないか?ということに行きつきました。今は、小麦粉と水だけで2~3分捏ねてから、生地の水分吸収を促す時間を15分ほどとり、それから砂糖とイーストを入れて5分、塩を入れて5分、さらにオリーブオイルを入れる場合はもう5分ほど、そのあと手ごねでグルテンを絡ませるように短時間捏ねてから冷蔵庫で一晩寝かせています。


3.砂糖、イースト、塩について
ベーカーズパーセントで大切なのは、砂糖5%と塩2%。これはきっちり守った方がいいと思います。イーストは1%と書いていますが、0.8%~2%くらいの範囲で加減してもいいと思います。スタンダードなパン作りではイーストの量がもっと多めに書いてあったりして、イーストが多い方が短時間で発酵が行われるのでいいように思いますが、その分パン自体がイースト臭くなりますから、小麦本来の味を楽しみたいならイーストはできるだけ少なめの方がいいと思います。


4.油を入れると口どけにつながる
油脂を入れる場合はオリーブオイルを使い、バターやショートニングは最近使っていません。油脂が入るとパンの口どけがよくなり、油脂を入れないで焼くと小麦の引きがより強く感じられます。生地の発酵そのものには油脂の存在はあまり影響しませんから、油分を入れるか否かは食感の違いで加減すればいいと思います。


5.周囲の温度で作り方を変える
1年を通してパンを焼いてみると、夏と冬でまったく手順を変える必要があることに気づきます。このあたりが、まさに初心者にとって失敗の大半を占めるのではないかと思います。
パン生地の捏ねあがり温度は28℃程度がベストといわれていますが、夏場(5月~10月くらいの間)なら室温で、普通に水道水を投入してパン生地を作ればほぼそれくらいの生地温度になると思います。(真夏はむしろ暑さで生地温度が上がってしまう恐れがあるので生地温度を下げる工夫がいるくらいです)
秋冬シーズンにパンを作る場合、オーバーナイト法では生地を冷蔵庫ではなく室内のひんやりした場所で寝かせればOKなのですが、問題は翌日、発酵を進めていく段階で生地の温度を28℃~30℃程度へ復温してやる必要があり、それをどのように行うか?
できれば作業を行う室温を28~30℃に、やかんのお湯をストーブで沸かして湯気をあげてやるような湿度調整もした方がいいと思います。室温が冷たいと、生地の発酵が停滞してふくらみの悪いパンになってしまいます。


6.キッチンエイドのハンドミキサーがおすすめ
ずっと何年もホームベーカリーで捏ね作業だけしてたのですが、思い切って今年キッチンエイドのハンドミキサーを購入しました。
これがかなりの優れもので、十分なパワー、音は静か、9段階のスピード調整で捏ね加減もばっちりなんです。
値段的には1万円以上するのでちょっとお高めなんですが、パン以外にもいろいろ使えるのでキッチン家電として是非お勧めしたい一品です。





今回は、自宅で美味しくパンを焼くというテーマでお届けしました。
作り方のコツをお伝えできるほどの腕前があるわけではないのですが、とりあえずパン作りの楽しさを少しでもお伝えできればと思います。
毎日、コーヒーとパンのいい香りに包まれて、手作りのパンを口に運ぶ幸せ。
是非皆さんもめげずにチャレンジしてみてください。リーンなパンから始めれば、きっとうまくいくはずです!


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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