ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

小口径ドラムを自作したお話し

ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は、小口径サイズのミニドラムを自作したお話しです。

16インチバスドラ小口径セット

ドラムってセットで揃えるとかなりスペースを取ってしまい、自宅では置き場所にも困ります。
中でもバスドラムという一番大きな太鼓は口径が22~24インチ(直径55~60センチ)くらいあるので持ち運ぶのも大変なのです。バンドでドラムを担当すると、いろいろな場所で演奏をするたびに毎回ドラムセットを持ち込まなければならないので、ドラムの運搬とセッティングはドラマーにとって悩みの種の一つです。できればコンパクトで、しかもそこそこ低音が出るドラムセットがあればいいな~と思うのですが、小口径といえども新たなドラムセットを買うと結構高いので、おいそれと手が出ません。
「それなら作ってしまおう!」というわけで例によってDIYで自作することにしました。
めざすは軽量コンパクトな小口径ドラムセットです。


サイズ的には


一般的なドラムセット 小口径ドラムセット
バスドラム 22~24インチ 16インチ
フロアタム 16インチ 13インチ
タムタム 12/13インチ 10/12インチ



ざっとこんな感じのサイズ感で構成しようと考えています。
自作といっても、一から全部手作りするわけではなくて、大は小を兼ねるの発想で通常のドラムセットをもとにサイズを小さく再構成していく感じです。具体的には、
1.16インチのフロアタムをリメイクして16インチのバスドラを作る。
2.13インチのロータムをリメイクして13インチのフロアタムにする。
3.10インチのタムを買い足して10/12インチのタムタムにする。あるいは10インチのワンタムでもよい。

その他に関しては、スネアドラムは14インチのまま、ハイハットも14インチのまま、シンバル類はもともと14~18インチの小さめサイズなのでそのまま使うことにします。
つまり、主な作業は16インチのフロアタムからのバスドラ作りと、13インチタムからのフロアタム作り。この2つさえクリアできれば、小口径セットはほぼ完成することになります。

16インチバスドラムの製作

中古楽器店で格安でゲットしたTAMAの古いドラムセットをもとに、まずは16インチのバスドラを製作していきます。

シェルの切断

16インチのフロアタムを流用して16インチのバスドラを作っていきます。
手始めに16インチフロアタムのボルトを緩めてフープをはずし、フロアタムの3本の脚を固定するブラケットも取り外してシェルだけの状態にします。


フロアタムは口径と筒方向の長さが同じくらいの長さなのですが、バスドラは口径に対して胴が短いのが特徴です。そこで、16インチのシェルを2/3ほどの厚みでカットして、残りのシェルは打面を固定するための木製フープ(木の輪っか)に流用する予定です。バスドラのフープは一般的にはダイキャスト製の輪っかではなく幅の広い丸い木の枠でできているので、フロアタムに元々ついていたダイキャストフープは流用できないんですね。
ドラムのシェルを電ノコで切断するのは最初ちょっと躊躇しましたが、一旦切りはじめれば後もどりできないので、どんどん切っていくだけです。
切り口がズレないように切断面に線を引いて、それに沿ってカットしていきます。
その後、切り口をサンダーで形を整えて、ヘッドとシェルがきちんと密着するように成形しました。

木製フープの製作

シェルを切断した残りの部分を使って木製フープを作る作業に移ります。そのままではシェルと同じ大きさなので、7センチほど木を継ぎ足して、シェルより円周が一回り大きくなるようにリメイクしました。

タムホルダーと脚の取り付け

元のバスドラについていたタムホルダー用のブラケットを外して、新しい小口径バスドラムの方に移植します。同様にフープを固定するためのラグも移植していきます。
金具類の取り付けはドリルで下穴を開けてボルト固定するだけなので大した手間はかかりませんが、取り付け位置や角度がずれないように注意が必要です。


次はバスドラを支える脚の部分です。元のバスドラについていた脚が長さの関係で移植できないことが分かったので、ヤフオクで短めのバスドラの脚を落札して、それを使うことにしました。

打面を張る

フロアタムの打面にはREMOのアンバサダーが張られていましたが、今回はバスドラとして使うので、低音とミュート性のあるバスドラ用のヘッドを新たに購入しました。エバンスから16インチのバスドラ用のヘッドが出ていたので、それにしました。その新しいヘッドを、自作した木製フープを使ってシェルに固定していきます。バスドラムの中にはミュート性向上のため古い布地などを入れておきます。ミュートを高めるにはヘッドの一部を丸くくりぬくのがセオリーなのですが、ロック系だけでなくジャズやアコースティックなセッションでも使うので、あえて穴は空けず、アタック音に多少余韻が残るようにしました。

こうして小口径バスドラが完成しました。フットペダルのビーター(太鼓を叩く部分)は、バスドラの口径に合わせて長さを短く調節しました。
大口径のバスドラには敵いませんが、それなりに低音の効いたバス音で、これならバンドでも十分使えそうです。

13インチフロアタムの製作

バスドラがある程度形になってきたので、続いてフロアタムの製作に入ります。
といっても、フロアタムはもともとのタムタムの1つを外して、フロアタムに転用するだけなので、作業的には大したことはありません。さきほど外しておいた3本の脚を取り付けるブラケットを移植するだけです。

むしろ、問題はチューニングにあります。
そもそもが13インチのタムタムですから、アタック音は大して低いわけではないんです。トーントーンとどちらかというとミドルっぽい音で、フロアタムの「ドン!」という響きには程遠い感じです。これについては、ヘッドをピンストライプエボニーという二重構造のヘッドに変えることで、より低音が強調されるとともに倍音が抑制されたデッドな音色になるよう工夫しました。あとはフープの締め付けトルクを調整して音のピッチを可能な限り下げ、なるべく低音寄りの音になるよう調整しました。

シェルカバーをはがしてナチュラル仕上げに

話しが前後してしまいますが、実は今回のドラム小口径化に合わせて、もともとドラムに貼られていたシェルカバーを全てはがし、表面を木目仕上げにすることを考えていました。ドラムのシェルというのは合板を何層も重ねた丸い木枠の周りに飾り用のプラスチックシートが張られている場合が多く、このシートをはがせば中から木目が出てきます。この下地を研磨してから木目を生かした塗装にすれば、ナチュラル仕上げのドラムになるわけです。
今回の小口径化に合わせて他のタムたちもすべてシェルカバーをはがして木目仕上げにしていきます。

シェルカバーはシェルの周りにゴムのりでシートが接着されているだけなので、ドライヤーなどで温めながら少しずつはがしていけばきれいにはがれてくれます。のり残りをきれいに拭きとってから、表面をサンディング仕上げして、そのあとオイルワックスを何度か刷り込むように塗り重ねていき、最後にサンドペーパーで仕上げ磨きしてナチュラル塗装に仕上げていきました。

スネアドラムも木目のナチュラル仕上げなので、全体的に違和感なく、溶け込んでいます。まるで最初からこういうセットのように見えるでしょ?

収納時はシンバルケースやギグケースも含めて、全部で5つのバッグに収まります。これでも持ち運びはそれなりに大変ですが、車で移動して現地での組み立てや撤収がかなり楽にできるようになりました。

今回は小口径ドラムの自作に関するお話しでした。
何十万もするような本格的な高級ドラムだとさすがにシェルに穴を開けたりするのはためらわれますが、私たちが使うレベルのドラムでは、シェルに1つや2つ穴を開けたりしても音が変わってしまうようなことはありません。ドラムという楽器の基本的な構造をある程度理解して、その構造さえ崩さないように気を付ければ、ドラムの小口径化というDIYはそれほど難しい作業ではない、ということが分かりました。
また、この作業を通じてドラムの基本的なメンテナンスやチューニングについても自分なりに少しだけ理解することができたので、それも含めて、やってみて良かったなと思います。



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