ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

世界遺産知床を巡る


ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。


北海道車中泊キャラバン6日目のこの日は、世界自然遺産知床を巡り、知床峠を越えて羅臼のキャンプ場に停泊するという1日でした。子どもたちもすっかり長期キャラバンに慣れてきた様子で、旅も残りわずかになりつつあることを感じて、しきりに「寂しい。帰りたくない。」と言うようになりました。
今までなら2泊くらいするとそろそろ家が恋しくなるお家大好きっ子だっただけに、これもまた成長のあかしでしょうか?
旅というある種の負荷は、子どもの心を逞しくする…


という科学的根拠は一切ありません(笑)

小清水原生花園

さて、昨日までの雨雲は東の空へ抜けて、久しぶりの夏空の下、東藻琴のキャンプ場を出発した私たちは、まず最初に小清水原生花園を訪ねました。

ここはオホーツクに面した草原で、緩やかな斜面に野生の草花が可憐に咲く場所です。


いわゆる色とりどりの花が一面に咲き乱れるお花畑ではないので、そういう植物園みたいな場所をイメージして行くと少し期待外れかもしれません。
でも、オホーツクの海を背景に風に揺れる可憐な花たちを見ながらを草原を歩いていくと、何とも言えない切なさと懐かしさに包まれてくるから不思議です。


はまなすの花と実に出会いました。
加藤登紀子さんが歌った「知床旅情」の歌詞が、ふと浮かんできます。

知床の岬に はまなすの咲く頃
思い出しておくれ 俺たちのことを
飲んで騒いで 丘に上れば
はるか国後に 白夜は明ける…


遠くに知床の岬が続きます。




オホーツクの海は思ったほど冷たくはなくて、泳げば泳げなくはなさそうですが、不思議と海に入ろうという気持ちにはなりませんでした。
自分たちのいる場所が、故郷から遠く離れたいかにもさいはての地にいる感じがして、海に入ったらそのまま遠い北の異国へ連れ去られて二度と戻って来られないような、そんな気がしたのです。



草原の真ん中には「原生花園駅」という名の小さな駅舎があり、1両だけのローカル列車が短い停車時間のあと、知床に向けてゆっくりと走り出していきました。どことなく、千と千尋の、あの水の上を走る列車を思い出すのでした。

「天に続く道」

さて、小清水まで来たら斜里町を経て知床半島まではもう少しです。
その前にもう一ヶ所立ち寄ってから知床を目指すことにしましょう。目的地は「天に続く道」です。

平地から山の斜面にかけ何キロにも渡って続く真っ直ぐな道。山の斜面に立ってその道を見下ろすと、真っ直ぐな道はそのまま空まで続いていくかのような錯覚に陥いります。北海道ならではの壮大なスケールを感じられる場所です。

山の中腹に到着するまでこの景色は見えません。到着して後ろを振り向いた瞬間、目の前にこの景色が広がっているのです。
これはなかなか感動的な景色でした。


車が1台もない瞬間を写真におさめられたのは奇跡的でした。

世界遺産知床をどう攻めるか?

さて、いよいよ知床半島に向かいます。

知床という呼び方は、古いアイヌ語で「地の先」を意味する「シリ・エトク」が語源なんだそうです。2005年に世界自然遺産に登録されました。
断崖絶壁がストンと海に落ちるような海岸線と急峻な山々が連なる知床の地形は道を作ることさえ困難なため、知床半島の中へは車では入って行くことができません。


※知床ネイチャーオフィスHPより引用


なので、もし知床岬の先端を見たいという場合はウトロ港から観光クルーズ船を利用するしかないのですが、知床のクルーズ船といえばまさに2022年の事故があったあのクルーズ船です。まあ、滅多なことはないとは思うんですけどね。今回私たちはクルーズ船はパスしました。

ちなみにウトロ港から知床岬の端までは直線距離で40kmほどあり、船の所要時間が3時間ほどかかるというのも行程的にちょっと無理がありました。
それよりも知床の自然に触れられるネイチャーセンターから知床五湖を巡る遊歩道を散策することにしました。

知床の主な景勝スポット

知床観光で検索すると色々なスポットが出てきますが、初めて知床を訪れる場合、車で行ける場所と行けない場所があることがよく分からず、ちょっと混乱してしまうかもしれません。私たちもそうでした。それぞれのスポットの詳細についてはネットなどで情報をお調べいただくとして、とりあえず少しでも効率的に回れるように、少しだけ情報を整理してみたいと思います。

車でアクセスできる場所

◆オシンコシンの滝

知床の入り口斜里町の海沿いの国道からすぐの場所に滝があり、駐車場から歩いて1分で到着するのでとても楽に行けます。滝の回りはそこだけ気温が低くて、国道沿いとは思えないマイナスイオンが感じられます。


ここの売店にシカのはく製と熊の手のひらが展示されていました。

◆オロンコ岩
ウトロ港の中にあります。近くから見ると鉄の網で包まれたただの岩のかたまりです。少し離れた場所から眺めるのがいいと思います。

◆知床五湖と知床国立公園
羅臼岳をはじめとする知床連山の山なみと、知床五湖をめぐる遊歩道(木道)が整備されています。残念ながら夏場のシーズンは第一湖までしか行くことができませんでしたが、それでも十分知床の大自然を堪能することができました。
小さな子どもでも十分歩ける平坦な木道です。(第一湖まで往復30分~40分くらい)



※知床第一湖と知床連山



◆知床峠
斜里町側から羅臼岳を抜けるようにして知床の反対側、羅臼町へつながっているのが知床峠です。
つずら折れの山道ですが、そうはいっても北海道なので道はそんなに細くなく、割とスムーズに走れるドライブルートでした。

この峠を越えるときに、8合目あたりで熊の親子が道を歩いていたという目撃情報がありました。

◆熊の湯

知床峠を越えて斜里町へ下っていくと、遠くの木々の中に白い湯気が立ち上っているのが見えてきます。
それが熊の湯です。


誰でも入れる無料の天然温泉で、地元の人たちが管理する小さな木の小屋があり、そこで服を脱いで入ります。一応男女で湯舟は分かれていますから、女の人も安心して入れると思います。
温泉は45℃くらいとかなり熱めで、少し白濁したお湯が特徴です。地元の人らしき人が、すぐそばの森の中を流れる小川から冷水を汲んできて、熱いお湯と冷水を洗面器で混ぜながら体を洗っていました。私たちもそれを真似て身体を洗います。

身体と頭を洗ったあと、湯舟に浸かっていると、森の中からシカが現れました。

なんとも野趣あふれる森の中の温泉です。
ただしここにも時々熊が出没することがあるそうですから、ある意味命がけですね。


車で行けるが予約が必要

◆カムイワッカ湯の滝
カムイワッカ川の上流にある滝で、川に温泉が流入して川そのものが温泉のようになっている場所がカムイワッカ湯の滝と呼ばれているそうです。以前は自由に入れたそうですが、観光客が激増したり、落石による事故が後を絶たないことから入場規制が敷かれ、現在は予約しないと近づくことができない仕組みになっています。また夏シーズンは車の乗り入れも禁止されていてシャトルバスを使うしかアクセス方法がないそうです。

車でアクセスできない場所

◆カムイワッカの滝
上のカムイワッカ湯の滝と似ていますが、こちらはカムイワッカ川の最下流、海にそそぐ場所にある滝のことだそうです。こちらの滝はそもそも道がないので、車でのアクセスはできず、滝を見たければクルーズ船で船から見るしか方法がないそうです。

◆フレペの滝
この滝も同じように道がないため、船で訪れるしか方法がありません。

◆知床岬
知床半島の一番先端部分にある岬のこと。ここも船で行くしか方法がありません。



私たちはクルーズ船には乗らず、知床連山と知床五湖(第一湖だけでしたが)の散策を楽しんでから、雲にかすむ知床峠を越えて秘湯「熊の湯」でシカに出会い、夕暮れの羅臼町に抜けて羅臼オートキャンプ場に停泊するというコースでした。


今回の北海道旅では貴重ともいえる1日雨の降らない好天の中、知床の自然を堪能できたとても思い出深い1日となりました。


本日の走行距離 232.1km
東藻琴〜小清水〜知床〜羅臼


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