ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

予算に合わせた車中泊装備を考える

ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は、車中泊で是非ともこれだけは揃えておいた方がいいというおすすめ装備について整理してみたいと思います。

どこまでお金をかけるべきか?

車中泊のメリットの一つに宿代を節約できることが挙げられると思います。
通常の旅行(宿に泊まる場合)だと、宿泊代だけで1泊3万円、2泊で6~7万円は必要ですが、車中泊なら宿泊はタダです。食事とお風呂、ガソリン代や高速代などを含めた旅費総額で考えても車中泊なら1泊あたり1万円でおつりがくるほどです。
お金を節約しつつ、その分を美味しい食事やレジャーに回すことができるのでまさに一石二鳥なわけですが、その一方で、車中泊を快適に過ごすにはそれなりの装備が必要なのもたしかです。
しかも、せっかく高いお金をかけて車中泊装備を揃えても、この先ずっと車中泊を続けるか分からないので、せっかくの投資が無駄になってしまう可能性もあるわけです。


なるべくお金はかけたくない。でも快適な車中泊のために最低限必要な装備は揃えたい。というのが本音ではないでしょうか?


問題はお金のかけどころです。愛車の種類によっても積める装備に限りがあるので、何を優先するか?に関してはいろんな切り口があると思います。ソロなのか夫婦2人なのか?子ども連れなのか?によっても選択肢は変わってきますよね。


逆にいうと、どんなシチュエーションでも必要となる装備をまず揃えてから、その後シチュエーションによって追加の装備を検討するという流れになると思います。

車中泊に最低限必要な装備

車中泊する上で「最低限これだけは準備しておきましょう」、という装備には、①外からの視線を遮る「目隠し関係」と、②車の中で寝るための「寝具・就寝関係」、③あとは夜間の車内で使う照明関係が挙げられると思います。逆に言えば、それ以外の装備は、まあとりあえず最初はなくても何とかなるものです。
例えば食事はすべて外食かコンビニ弁当やパン等にすれば調理道具は必須ではないですし、ポータブル電源もなくても何とかなります。

目隠し関係

それなりに器用な人なら車のウインドウの形に合わせた目隠しを自作したりするかもしれません(うちも以前やっていたことがあります)が、材料代、作る手間、そして案外うまくいかないんです。車の窓って左右で微妙に大きさが違ったりする上に微妙なカーブをきちんとトレースするのはかなり難しく、結果的に物凄くみすぼらしいものが出来上がって自己嫌悪に陥る可能性が大です。

何度か自作の目隠しに挑戦しては失敗してを繰り返してきた私としては、設置の簡単さ、使用時の開け閉めのしやすさ、費用対効果などを考えると上のような汎用カーテンを使うのが一番おすすめです。うちはこのタイプをオデッセイの時代から数えるとかれこれ10年以上使っていますが、汎用サイズなので車が変わってもそのまま使え、一度買ったきりずーっと同じものを使い続けていますが何の不具合もありません。夏も冬もこれだけです。費用は約5000円。いろいろ種類が出回っていますが、オーソドックスな汎用タイプ5枚セットが一番使いやすいです。これとあと、フロントはシルバーの遮光マットで十分です。

就寝関係

これも今までいろいろと試してきましたが、使用時のセッティングが簡単で、収納が素早くでき、寝心地がそこそこよく、汎用性が高い、など総合的にみると「足踏み式のインフレータブルマット」が敷布団としては最強だと思います。


車中泊にかぎらずキャンプでも使えますから、すでに持っておられる人も多いかもしれません。横幅が60センチ~65センチくらいとメーカーによっていろいろありますが、2人で使うなら車内にちょうど2つ並べて置けるようなサイズを探されるといいと思います。これがあれば銀マットやシートの段差を埋めるような工夫は不要で、ある程度の段差はマットの厚みが吸収してくれます。
このインフレータブルマットを敷布団として使い、あとは寝袋が家にあればそれを使うか、春~秋なら家にある薄めのタオルケットやブランケットでも十分対応可能なので、新たに寝袋を買う必要はありません。

照明

車の車内灯(ルームライト)を既にLEDタイプに交換しているなら、消費電力が大変小さいので、車中泊用に照明を準備しなくても車内灯だけで十分対応可能ですが、万一のバッテリー上がりのリスクが不安な場合は、何かしら照明はあった方が安心ではあります。



車内照明を選ぶポイントとしては、車内全体をくまなく照らすというよりは、必要な場所をピンポイント的に照らすものの方がいろいろと使い勝手がいいということ、それから、充電式と電池式でいうなら断然電池式の方がおすすめということです。
充電式だと、万一旅先で充電が切れてしまった場合、充電が終るまで照明が使えなくなってしまうんですよね。充電式は便利なようで案外不便なのです。単3とか単4の乾電池を何本か車に常備しておけば、電池が切れたらすぐ電池交換するだけでまた使えます。

次に何に予算をかけるべきか?

このように、「目隠し」、「足踏みマットと薄いかけもの」、「照明」の3つがあれば、とりあえず車中泊は可能です。
これに加えて、車中泊をより快適に過ごすためには、装備というよりも「暮らしの道具」的な小物たちを揃えていくことが、車中泊の過ごしやすさに大きく影響します。

衛生関係(ポーチにひとまとめ)

爪切り
耳かきor綿棒
絆創膏
消毒液
虫刺されの薬
虫除けスプレー
ロキソニン、その他常備薬
コンタクトの保存容器と保存液
予備のコンタクトレンズ
歯磨きセット
手鏡

衛生関係2(ボックスにひとまとめ)

ウエットシート(手を拭く以外に身体拭きとしても使えます)
ティッシュペーパーの予備
タオル7~8枚
尿取りパッド(緊急用のトイレとして大活躍します)
生理用品

生活小道具(プラケースにひとまとめ)

乾電池
ハサミ
ミニ工具セット(プライヤー、ドライバーなど)
ライター
ホッチキス(いざという時は裁縫がわりにも使えます)
洗濯ロープと洗濯ばさみ
LEDランタン、ペンライト
充電ケーブル

その他小物(コンテナボックスにひとまとめ)

蚊取り線香とホルダー
レジ袋(ゴミ袋としてはもちろん、仕分けにも洗濯にも使えて重宝します)
割りばし、スプーン
サンダル(クロックス)
短めのほうき
小さなすのこor人工芝マット
2リットルのペットボトルの水(ただの水が何かと役に立ちます)
折りたたみ椅子(プラスチック製のペタンと平らにたためるやつが便利です)
カロリーメイト(チョコレートは溶けるので、非常食にはカロリーメイトがお勧めです。1箱で400kcal)


物の数はとても多いですが、全部揃えても全体のボリューム(体積)はしれています。旅先でこれらが手元にあるとないではかなり過ごしやすさが違ってきますので、ぜひ一通りそろえてみてほしいと思います。実はこれ、災害時の持ち出しグッズという視点でみても有用なものばかりなんです。それこそ、高速道路で大渋滞とか、雪の車内に一晩缶詰とか万一のトラブルに見舞われた時に、これらがあると大活躍してくれるものばかりです。
車中泊の都度これらを一つずつ家からかき集めてパッキングするのはとても面倒ですし、旅の後また元に戻すのも大変なので、うちは専用のものを一通りそろえて車に常備してあります。


車中泊の装備というと、ポータブル電源や車載冷蔵庫など大型の装備をまず考えると思いますが、そうしたお金のかかる装備はあとからでも十分間に合うと思います。

次のステップは電気関係の装備

さて、ここから先は車中泊を更に快適なものにするために、こんな装備あったらいいなというお話しになります。
1つは車載冷蔵庫。そして、もう一つはポータブル電源です。
車中泊を経験していくと、「できればほしいな」と誰もが考えるのが冷蔵庫とポータブル電源ではないかと思います。
うちも車載冷蔵庫を使ってその恩恵を享受しているので、冷蔵庫が車中泊をものすごく豊かで便利にしてくれることは間違いありません。

ただし。
ここで問題なのは、冷蔵庫を持続的に使うためにいったいどれくらい電力が必要か?ということです。
これまで数々の失敗を繰り返してきた経験から言いますと、車載冷蔵庫を使うには1日(24時間あたり)700Whほどの電力が必要で、500Whのポータブル電源では1日持たないのです。

苦肉の策として、冷蔵庫に保冷剤を入れて庫内温度上昇を抑えて電力を節約すれば、500Whで何とかギリギリ1泊2日は持つと思いますが、2泊以上になるともうお手上げです。2日目以降はスーパーで氷を分けてもらうかコンビニでブロック氷を買うなどしなければならないので、そうなるとただのクーラーボックスと同じことです。あるいは、電源の取れるRVパークなどでポータブル電源を充電するか、ソーラーパネルを取り付けて日中の太陽光でポータブル電源を充電しながら冷蔵庫を使うかですが、冷蔵庫のために有料のRVパークに泊まるというのは、何とも本末転倒な感じがします。


車のシガーソケットから電源をとればいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、それも無理なんです。うちも試してみましたが、車のバッテリー(12~13Vほど)の電圧では冷蔵庫は「低電圧エラー」となってコンプレッサーが作動しません。冷蔵庫のコンプレッサーを動かす時にサージ電流(瞬間的に大きな負荷)がかかるので、車載バッテリーではコンプレッサーを起動させることができないんですね。仮にうまく動いたとしても、今度はバッテリーに負荷がかかりすぎて、半年もたずにバッテリーが劣化してしまうことでしょう。うちは無理して冷蔵庫を使ったために新調したバッテリーが2年たたずに交換を余儀なくされました。

車載冷蔵庫を安心して使うには

さて、それでは車載冷蔵庫(定格電力35Wくらいの一般的な車載冷蔵庫)を使う場合に必要な電源装備について考えてみましょう。

1.500Whポータブル電源

500Whのポータブル電源1台5~6万円(セールなどをうまく使えば4万円台)が相場でしょうか。お小遣いをちょっと頑張って貯めれば手が届くという値段の手ごろさもあって、このクラスのポータブル電源に人気が集まっているようです。車中泊じゃなく日中の買い物や日帰りで冷蔵庫を使う程度なら500Whポータブル電源でも十分間に合います。
ただし、使っているとだんだん500Whでは容量の限界を感じるようになると思います。間違いなく。
先にも書いたように冷蔵庫は24時間持ちませんし、電気ケトルなど容量の大きいものはこのクラスでは使えません。電子レンジなんかも当然使えません。500Whクラスでは、せいぜい小さな炊飯器でご飯を炊いたり、照明やスマホの充電、扇風機を回すくらいが関の山なので、「電気が使える!」という喜びよりも、「使いたい機器が使えない!」というストレスの方がだんだん大きくなってくるのです。


2.500Whポータブル電源+100Wソーラーパネル

そこで次に考えるのがソーラーパネルで電力を生もうという考えです。
予算的には500Whポータブル電源5~6万円にソーラーパネルやケーブルが2万円くらい、冷蔵庫2万円と合わせるとトータル10万円コースです。

ソーラーパネルは夏の晴天なら100Wタイプで80Wくらい発電することができるので、1日8時間発電できたとすると600~700Wh/日と、ちょうど冷蔵庫の使用分をまかなえます。つまり、ずっと晴れが続けば連泊しても冷蔵庫を使い続けることができます。あくまで天気頼みなのと、冷蔵庫だけでなく他にも電気を使うので、やはり不安は常に付きまといますが。
それと、やはり最大電力が小さいので使える機器が限られるのがネックです。


こうしてどんどん車中泊の電源沼にはまっていくことになるのです。


3.1000Whクラスポータブル電源

1000Whクラスのポータブル電源はまだまだ高いですが、それでも少しずつ値段がこなれてきて、現状12~13万円くらいが相場かと思います。車載冷蔵庫と合わせてトータル15万円コースです。
容量1000Whあれば、節約して使えばソーラーパネル無しでも3泊くらいまでは運用可能でしょう。そして、最大電力に余裕があるので電気ケトルでお湯を沸かしたり、オーブントースターや電子レンジ、テレビなども使えます。電気に疎い人でも気軽に大電力が使えるのがポータブル電源の魅力です。ほとんど家の電気と同じような感覚で使えるのではないでしょうか?うちも、ポータブル電源が突然壊れてしまうという経験がなければ、今でもこのパターンを続けていたかもしれません。


でも、少し見方を変えれば、そこまでコストをかけて冷蔵庫を導入するくらいなら、いっそのこと車載冷蔵庫ではなく、6面真空クーラーボックスを買うのも一つの方法かもしれません。4万円出せば最高ランクの6面真空クーラーボックスが買えるわけです。食料や飲み物を冷やすためだけなら、別に冷蔵庫でなくてもいいはずなんです。ややこしい電気関係には手を出さず、性能のいいクーラーボックスで勝負するというのも一つの選択肢だと思います。


長時間にわたって驚異的な保冷力を維持できるのが真空クーラーボックスの魅力です。初期投資は多少かかりますが、電気関係の装備を揃えるよりは安上がりですし、電気残量を常に気にしなければならない厄介さから解放されるのもメリットです。

4.100~200Ahリチウムバッテリー+走行充電器+インバーター

冷蔵庫以外にも使いたい機器があって、やはり電源設備が必要ということなら、ポータブル電源ではなく、思い切ってリチウムバッテリー単体を買ってインバーターと走行充電器をつなぐ、いわゆるサブバッテリーシステムを組む方法をおすすめします。
100Ah(1200~1300Whに相当します)のリチウムバッテリーが5万円くらい、200Ah(2500Whくらいに相当)で10万円くらいが相場です。それに走行充電器が3~4万円、インバーターが2万円、そして冷蔵庫2万円とすると、100Ahでトータル12~3万円、200Ahでトータル17~8万円ほどが初期費用になります。
接続にちょっとした電気知識が必要なのとケーブル類の配線の取り回しや接続など若干面倒な部分はありますが、200Ahクラスを導入してしまえば、車内の電気はほぼ自由に使えるようになり、冷蔵庫だけでなくそれこそ電子レンジや電気ケトルやオーブントースターやIHクッキングヒーターだって使えます。


うちも最初からこの方法にしておけば無駄な支出をしなくて済んだのに!と、あとから悔しい思いをしました。

ちなみに、リチウムバッテリーへの充電は、AC充電の他に走行充電とソーラーパネルの方法がありますが、RENOGYの走行充電器で試してみた結果では、ソーラーパネルを併用しなくても走行充電だけで十分まかなえることが分かりました。うちの走行充電器は30Aタイプで毎時400Wで充電されるので、走っているとあっという間に満充電になります。50Aタイプの走行充電器ならさらに1時間700Wと、ソーラーパネルが1日かかって発電する量をわずか1時間でまかなってしまうのです。



今回は車中泊で電気を使う上で必要な装備について考えてみました。
気軽に電気を使いたい!というのはとてもよくわかる心情ですが、もう少し冷静に「具体的に何が使いたいのか?」をよく考えてみてはいかがでしょうか?
長い目でみると、小さなポータブル電源よりもリチウムバッテリーでサブバッテリーを組む方が絶対に良かったと思うはずです。「やはり電気が必要」という結論に至った方は、リチウムバッテリー+走行充電器+インバーターの組み合わせを是非おすすめします。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

車中泊の旅ランキングに参加しています。励みになりますので、よければクリックしていただけると嬉しい限りです。
また、皆さまがいずれかの広告を1回クリックしていただけると今後のブログ維持につながります。
ご協力ありがとうございます!


また、車中泊に関することで知りたいテーマや聞いてみたいことがありましたら、お気軽にコメント欄にご記入いただければ、分かる範囲でご紹介させていただきます。


にほんブログ村 旅行ブログ 車中泊の旅へ
にほんブログ村


にほんブログ村 ライフスタイルブログ 暮らしを楽しむへ
にほんブログ村

下のバナー、ken&sho...は子どもたちの名前から取っています。バナーをクリックしていただけるととてもうれしいです。

車中泊ランキング
人気ブログランキングへ


プライバシーポリシー/お問い合わせ