ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

車中泊におすすめ保存食アルファ米を自作




ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は、車中泊におすすめの保存食「アルファ米」を手作りする方法についてご紹介したいと思います。

アルファ米とは?

初めに少しばかり専門用語が出てきますがご容赦ください。

お米を炊くとご飯ができます。(当たり前ですが)

実はご飯というのはお米のデンプン質が水分と熱によって「食べられるデンプン」に変化した状態をいいます。これを「糖化」というそうです。


このようにお米が糖化して食べられる状態になったデンプンのことを「アルファ化デンプン」といい、反対に、炊く前のお米のままの状態は「消化できないデンプン」(ベータデンプン)なんだそうです。


ご飯を炊いたあと、残ったご飯にラップをかけて冷蔵庫に保存しておくと冷やご飯になりますよね。冷やご飯はやがてカチカチに乾燥して、そのまま放置しておくと最後は元のお米のような状態になってしまいます。


このようにご飯が乾燥していく過程で、一度糖化したデンプンは、また元の「消化できないデンプン(ベータデンプン)の状態」に変化してしまいます。

再びベータデンプンに戻ってしまったご飯(というかお米)はもう電子レンジでチンしようが食べられるご飯には戻りません。食べようと思えばもう一度水を入れて火にかけて炊かなければいけないわけです。



このように、お米というのは水分と熱を加えるとアルファ化し、乾燥すると再びベータ化するという性質があります。

さて、今日の本題はここからです。


炊き上がったご飯はゆっくりと冷めて乾燥していくとベータデンプンに戻ってしまいますが、では、炊いたばかりのご飯を「急速に水分を飛ばして乾燥」させるとどうなるでしょう?


この場合、ご飯は再びベータ化せず、アルファデンプンの状態のままで乾燥させることができるんです。

この性質を利用して、ご飯を炊いたあと急激に乾燥してアルファ化デンプンのまま乾燥させたご飯を「アルファ米」というのです。



アルファ米は熱湯や水を注ぐと水分が浸透してそのまま食べられる状態になりますから、災害時の非常食として一躍有名になりました。また乾燥することで、重量が元のご飯の半分以下になっていますから、携行するのにかさばらず、昔から登山などの食糧として用いられてきました。


ただし、アルファ米はいかんせん値段が高いことがネックです。


出来上がり量180g(お茶碗1杯くらい)で300円くらいします。



それなら、自分でアルファ米を自作できないかな?と、ふと疑問に思ったのが、今回の実験のきっかけです。何でもやれることはとりあえず試してみよう!というのが私の持論なのです。

はたしてうまくいくのでしょうか?




アルファ米の作り方

先に書いたように、ご飯は水分が抜けて乾燥するとベータ化して食べられないデンプンに戻ってしまいますが、炊き立てのご飯を素早く乾燥させると、アルファ化デンプンの状態のままを保つという性質があります。

この性質を利用して、今回は家のオーブンで急速に水分を飛ばして乾燥させてみるとどうなるか?
という実験です。

オーブンのトレイにクッキングシートを敷き、そこに炊き立てのご飯を平らに広げて、オーブンにかけます。

うちのデロンギオーブンはメモリが220℃までしかありませんが、実際には最高240℃くらいまで庫内温度が上がります。


庫内を予熱で温めておいてから、お米を広げたオーブン皿を放り込んで熱を加えていきます。

オーブンに入れっぱなしだと表面ばかりが乾燥したり焦げついたりしそうだったので、3〜5分おきに取り出して天地を返したり、ご飯を少しほぐしたりしてはまたオーブンに入れて、を繰り返していきます。

初めの1〜2回はオーブンを開けるとかなりの水蒸気がご飯から出ているのが見えました。




やがて水蒸気は見えなくなり、そこからはダマになったご飯を粒々にほぐしていく作業です。

炊き立てのご飯と比べると、明らかに水分が抜けてパラパラになっていくのが分かります。

これくらいまで乾燥してくると、オーブンから出してすぐ手で触ってもあまり熱さを感じなくなってきます。

最後の方は手の平を擦り合わせるようにして、ご飯をつぶつぶにバラけさせるようにほぐしていきました。

オーブンで乾燥させた時間はトータル20分くらいでしょうか?
このあたりは乾燥加減を見ながら個別に判断するしかないと思います。



最終的に、300gのご飯から乾燥重量132gのアルファ米ができました。元の重量の約45%まで乾燥したことになります。

お米の状態と比べると、全体的に少し黄色っぽく変色しています。市販のアルファ米とよく似た感じです。ただ、お米一粒一粒が完全にほぐしきれなかったために、ところどころダマになっています。

8割くらい乾燥した状態の時にもう少ししっかりほぐしてやらないと、完全に乾いてしまってからだと固くくっついてほぐすことができません。
このあたりは今後の改善課題です。
まあ、見た目を気にしなければ、十分保存に耐えられる乾燥加減なのでOKとしましょう。



肝心の戻し具合は?
さて、それでは自作のアルファ米を、今度は実際に戻して食べてみることにします。
お味の方はどんな感じでしょうか?


器にアルファ米を入れて、熱湯を注いでみます。
実験なので分量は少なめにして、熱湯の量を加減しながら様子をみてみます。



熱湯を入れて1分。
まだ硬いままですが、少しずつお湯を吸ってやや膨らんできました。





5分経過。
最初にいれた熱湯は少なすぎたので、もう少しお湯を足します。
見た目はお粥のような状態ですね。




さらに5分経過。
ほぼ食べられる柔らかさになり、見た目も白いご飯の状態に戻りました。
もう少し置けばさらに水分を吸って柔らかくなるでしょう。


食べてみると、アルファ米特有の少しもさっとした感じはあるものの、十分食べられるご飯でした。ごま塩とかふりかけを少しかけてやれは尚美味しいと思います。


羽釜で炊いたご飯と比べると、ご飯の美味しさに関しては比べようがありませんが、市販のアルファ米も同じような味と食感なので、そもそもアルファ米とはこういうものなんでしょう。


車中泊での使用を想定すると、常食としてよりは、米を炊く時間がない時の非常食としてジップ袋に入れて車に積んでおくのに良さそうな気がします。

チーズとカップスープの素を足せばチーズリゾットのような食べ方もできそうですね。
そう考えると、車中泊の朝ごはんのメニューにもいいかもしれません。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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