ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

ポータブルエアコンの冷房効率アップDIY


ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は、車中泊用に新たに導入したポータブルエアコンの冷房効率をさらにアップさせるためのちょっとしたDIYについてお届けしたいと思います。
エアコンが冷える仕組みを少しだけひも解くことで、冷房効率が飛躍的にアップしますので、皆さんもぜひ参考にしていただければ幸いです。

エアコンが冷える仕組みは「気化と液化」


※モノタロウ公式通販サイトより引用

上のイメージ図が冷房の仕組みを理解するのにとても分かり易かったので引用させていただきました。
家のクーラーもポータブルクーラーも基本的には同じ構造なのですが、ループ状になったパイプの中に冷媒が入っていて、それがコンプレッサーの力でグルグル循環しています。

冷媒はパイプの中を流れていく中で、ある場所では液体になったり、またある場所では気体になったりと、パイプの中を循環しながら姿が変化していきます。そして、冷媒が液体から気体に変わる(気化する)時にはまわりの熱を奪い、逆に気体から液体に変わる(液化する)時にはまわりに熱を放出します。具体的にいうと、室内機の部分には蒸発器(エバポレーター)という機械があって、そのエバポレーターが冷媒を液体から気体に気化させることでまわりから熱を奪い、周りの空気を冷やします。一方、室外機のところには凝縮器(コンデンサー)という機械があって、コンデンサーが冷媒を気体から液体に戻す(液化させる)時に熱を放出して周りの空気を温めます。これが基本的な冷房の仕組みになります。
エアコンという機械は、「冷媒が入ったループ状のパイプ」と、「コンプレッサー(循環装置)」「エバポレーター(蒸発器)」「コンデンサー(凝縮器)」、あと、冷媒が気化した時に圧力が膨張してパイプ内を逆流しないための「膨張弁」、ごく簡単にいうとそんな構造からできているのです。

ポータブルエアコンも基本は同じ

どこでもクーラーはじめポータブルエアコンたちも、基本的には上と同じような構造でできています。小さな本体の中に室内機と室外機の部分が共存しているのです。


※コロナ公式ホームページより引用

このイメージ図はどこでもクーラーを上から見たところです。
右下の青色の矢印の流れが室内機に当たる部分で、左上の赤い矢印の流れが室外機の部分になります。
どこでもクーラーの場合、左右のサイドにそれぞれ空気の取り入れ口があるのですが、向かって右の空気取り入れ口が室内機側、向かって左の空気取り入れ口が室外機側になります。一体型のポータブルエアコンであっても、このように室内機と室外機部分を切り分けてイメージすることが重要です。


右の空気取り入れ口は室内機側にあたるので、こちらには車内の空気だけが循環するようにしてやれば、いったん吐き出された冷えた空気が再び取り込まれてさらに冷やされ、時間とともにどんどん車内の空気は冷えていきます。
一方、左側の空気取り入れ口からは、車内の空気ではなく車外から空気を取り入れて、冷媒が液化する時の熱を受け取って暖かい空気を車外に排出するようにしてやれば、車内の冷えた空気とは混じることなく、車外から取り入れた空気をまた車外に放出するという室外機の役割を果たすことができるのです。


空気取り入れ口に一工夫


さて、すっかり前置きが長くなってしまいましたが、今回のDIYではポータブルエアコンの左右の空気取り入れ口にそれぞれフードを取り付けて、車内と車外の空気の流れを切り分けることが目的です。


100均でプラスチック製の浅型トレイを2つ買ってきて、トレイの一部を切り取って簡易的なフードを自作しました。
これを、エアコン右側には、手前に口が開くようにフードをテープで固定し、逆に左側にはフードが背ろ向きに口が開くようにテープで固定します。
こうすれば、右側の空気口は車内の空気を繰返し取り込んで循環することになり、一方、左の空気口は網戸から車外の空気を取り込んで、熱を吸収した暖かい空気が車外に排出され、室内機と室外機それぞれ別の「2系統の空気の流れ」ができることになります。
この「2系統の空気の流れ」がエアコンの冷却効率アップの最大のポイントです。


家のエアコンでも、実は室内機側と室外機側では空気の流れが遮断されていて、室内の空気はずっと室内をグルグル循環して、室外機では外の空気を取り込んでは吐き出しています。
何となく、エアコンをつけていると換気も同時に行われているように思いがちですが、エアコンで冷やされた空気は室内とエアコンの中を循環しているだけで、外気とは交わっておらず換気は行われていません。これと同じ環境を車内につくり出してやることが冷房効率アップの秘訣になります。


ところで、ポータブルエアコンを使っておられる方のレビューやブログをいろいろと拝見していると、「室内(車内)が陰圧になるので、窓を開けて空気を入れてやる必要がある。」「なかなか車内が冷えない。」という記載をよく見かけますが、これは、実は上に書いたような「2系統の空気の流れ」と関係があり、知らないうちに冷房効率が下がってしまっていることを示しているように思います。
空気取り入れ口にフードをつけず普通にポータブルエアコンを使うと、左右の空気口は両方とも「室内から」空気を吸い込みます。特に左の空気口から取り込んだ空気は冷媒の熱を吸収して温まり、後ろのダクトから室外に排出されていきます。つまり、せっかく冷やした車内の空気の半分は左の空気口から取り込まれて外へ出ていってしまうのです。これではせっかく冷やした空気の半分が外に排出されて車内はなかなか冷えていかないばかりか、車内から空気が排出されて陰圧になる分、どこか別の場所から外の暖かい空気が流れ込んできて車内を温めてしまいます。


エアコンの冷却効果を上げるためには、室内側と室外側の2系統の空気の流れを意識して、片方は車内循環、片方は外気を取り入れて吐き出す、という2系統の切り分けをしてやれば、車内が陰圧になることはなく、車内には冷えた空気だけが循環するので、一度冷えてしまえばあとはそれほど電力をかけなくても冷えた空気を維持することができるのです。

ポータブルエアコンは基本的にはどれもみな同じような仕組みでできているので、冷媒が液化と気化を繰り返す仕組みさえ理解して2系統の空気の流れを突きとめていけば、どのエアコンでも同じように冷却効果をアップさせることはできると思います。

ポータブルエアコンの冷房効率アップには「吸気」と「排気」の流れを整理すること

エアコンの背面部のダクトに取り付けるための吸排気口をDIYで作ってみました。材料はダイソーで買ったスチレンボードと、プラ板。

レンタルビデオのケースみたいな形ですが、吸気部分をつなぐためのジョイントも自作しました。

これを使ってエアコンと窓をジョイントします。


こうすると、外から取り込んだ空気はエアコンの左横から入り、エアコンの後ろ半分を通って窓の外へ排出されていきます。つまり、外から入った空気は室内には流れ込まず、すべて窓の外に出ていくことになります。
一方、室内から取り込んだ空気はエアコンの右横から入って、エアコンの前半分を通って室内に放出されます。冷えた空気が取り込まれて更に冷やされて出ていくを繰り返します。

これが予想以上に効果があり、始動して15分ほどたつと一気に室内が冷えていくのが分かります。始動直後はまだ生暖かい冷気なのですが、15分ほどしてくると明らかに冷たい風に変わってくるのです。
ハイエースの車内くらいの広さなら、30分もあれば十分涼しく感じられるようになります。これは劇的な効果です。
ポイントはエアコン左側にある外気取り込み口を外気専用にして、室内の空気がここから取り込まれて外に出ていかないようにすることです。これをしないことには、せっかく冷えた空気の半分がどんどん室外に排出されていってしまいます。


ポータブルエアコンの導入を考えておられる方はぜひお試しいただきたいおすすめのDIYです。
というか、夏の車中泊にポータブルエアコンの導入、一押しです!
約3万円、消費電力200Wのコロナのどこでもクーラー、ものすごくいいですよ。


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