ハイエース4人家族で車中泊〜ナローボディでも快適なバンライフを〜

ビルダーのカスタムはとても素敵だけれど、紹介写真には荷物が載っていない。実際の車中泊は荷物との闘い。狭苦しい車内をいかに効率的に収納を工夫するか、4人家族でも楽しく快適なバンライフが送れるブログをお届けしています。

伏見の港から


ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。

今回は、京都の隠れた名所をご紹介したいと思います。
その名も「伏見港」。実はここ、日本で唯一の河川にある港なんです。

豊臣秀吉が開いた伏見港

大阪湾から伏見までは直線距離で約40kmほど内陸にあります。「昔、伏見に港があったらしいよ。」くらいの認識はあっても、本当にこんな海のない内陸に港があるなんて、京都に暮らす人でも案外知らない人が多いかもしれません。


今、その場所は「京都伏見港公園」として、人々が集う憩いの場所として開放されています。地元市民にとってはテニスコートや体育館、プール等が利用できるスポーツ施設である一方、この地を観光に訪れる人にとっては、定期的に運行されている十石船で伏見港から幕末の動乱の舞台にもなった「寺田屋」をはじめとする伏見の奥深い観光スポットを巡ることができます。


伏見港が開拓されたのは1594年、桃山時代までさかのぼります。
天下統一を果した秀吉は、ここ伏見にある小高い丘の上に城を築きました。それが伏見桃山城です。秀吉は城から見下ろす伏見の城下町に大規模な交通網を整備し、主要な道路だけでなく水上交通の要(かなめ)として運河を作らせ、町の中に運河を引き込んで、各地からの物資や人が必ず伏見を通るようにしました。
産業を誘致したのです。
道だけでなく運河まで新たに作らせて、人や物が行き交う様子を城から見おろした秀吉の力には本当に驚くばかりです。




少しマニアックな話しになってしまいますが、この伏見桃山の丘陵地の南側には、その昔かなり大きな湖がありました。湖の名前は「巨椋池(おぐらいけ)」といって、今でも地名だけは残っています。池という名前になっていますが大きさが800ヘクタールあったそうなので、それはもう完全に湖というべき規模でしょう。
湖には大小の島が浮かんでいて、とても美しい景色だったそうです。中書島(ちゅうしょじま)、向島(むかいじま)、槇島(まきしま)など伏見周辺に今でもある地名は、小椋池に浮かぶ島の名前だったんですね。

小椋池は宇治川を介して琵琶湖と繋がっていて、そこから淀川を通って大阪湾まで流れていました。
豊臣秀吉は伏見の城下町に運河を引き込むにあたって、なんと、この広大な小椋池を埋め立ててしまったのです。巨大な湖を丸々埋め立て、琵琶湖から大阪湾に至る水運を自分の城から見下ろす伏見の町に引き込んでしまったわけです。


そうして作られた運河は「濠川(ほりかわと読むそうです)」と名づけられ、今も伏見の町の中を滔々と流れています。地図で濠川を見てみると、伏見の町の中をジグザグに何度も曲がりながら流れているのが分かります。既にあった建物に合わせて道路であったところを掘って作られたことが伺えます。
それからもう少し後(1614年)になって、濠川とは別にもう一つ「高瀬川」という運河が角倉了以(すみのくらりょうい)とその子どもの手で開拓され、京の街と伏見が運河で繋がりました。


濠川は伏見から琵琶湖、そして大阪湾へ人や物を運ぶために宇治川から引き込まれた派流の役割を担い、一方、新たに開拓された高瀬川は伏見と京の都を繋ぐ役割でした。


こうして伏見は、京都ー琵琶湖ー大阪を結ぶ一大中継地として江戸時代には物凄い賑わいをみせていたそうです。伏見港を行き交う舟の数は当時千数百隻にのぼったそうですから、その賑わいぶりは想像に難くありません。

伏見港から寺田屋界隈へ

伏見港から寺田屋(幕末の動乱の舞台となった旅籠)までは歩いて10分ほどの距離です。寺田屋のある界隈は濠川がゆったり流れる中をのんびり散策することができます。

夜中に強襲されて刀傷を負った坂本龍馬が、お龍の機転で危機を脱し、濠川の水門を越えて川の対岸にある材木置場の納屋に隠れ、何とか命拾いしたあの池田屋騒動の舞台になった場所です。

その後、負傷した手の傷を癒すため、坂本龍馬はお龍と2人で伏見港から舟で大阪湾へ、そして大阪から遠く鹿児島へ渡ったのでした。そうした歴史を少し紐解きながら、伏見の町を歩いてみると、まるで幕末にタイムスリップしたような気分になってきます。




伏見港から車で10分ほど北に行くと、伏見の酒作りでよく目にする板壁の作り酒屋(写真は松本酒造という酒屋さん)が点在する場所があります。
ここ伏見の地が酒どころとして有名になった理由も、また歴史的にとても奥深い謂れがあるのですが、それはまた別の機会にご紹介したいと思います。


今回は京都の隠れた観光スポット伏見港をご紹介しました。ベタな京都観光に飽きたら、ぜひ伏見の地を訪れてみてはいかがでしょうか?


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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